カテゴリ: 富士見ファンタジア文庫

どもー!
デスカイザーです。



新年度始まりましたね!
進級された皆様、移動時間や休み時間など、空いた時間にラノベを読みましょう!
そこから始まる恋があるかもしれません!

新社会人の皆様、移動時間や帰宅後など、空いた時間にラノベを読みましょう!
仕事に期待や輝く未来を求めてはいけません。
二次元に、いや、文字列に逃げ込むのです……




では、今日のラノベ!


暗殺拳はチートに含まれますか?2


暗殺拳はチートに含まれますか?2
~彼女と目指す最強ゲーマー~

著者:

渡葉たびびと

イラスト:

きただりょうま

レーベル:

富士見ファンタジア文庫


【あらすじ】

俺の彼女で、暗殺拳継承者な葵。彼女との日々は…「(窓から)遊びに来ちゃった」「ベッドに潜り込むのはいいけど、ここ4階だぞ?」相変わらず遊んで、甘えられな毎日!そんな俺たちが挑む、初の大会で立ちはだかるのは、実力急上昇中の大人気アイドルゲーマー・アカリ。なんと彼女は…「ずっとAIさんを追ってたんだから!」俺のファンだった!?特訓に割り込んできたり、デートに付いてきたりで仲がどんどん深まる俺たち。アカリに触発されて、葵の暗殺拳&恋人スキルもレベルアップ!?強豪たちを薙ぎ倒して勝ち進む、俺たちの中で頂点に立つのは、果たして…!?






感想:★★★★★



デュエル形式のトーナメントで勝負はさらに熱く……!な第二巻!





アオイと似ているようで真逆なヒロイン・アカリが今巻から登場。


アカリは、色んな面でアオイと真逆な印象を受けました。
快活か寡黙か、青か赤か、etc……。
なかでもプレイスタイルはその最たるもの。

片や、暗殺者の技を受け継ぎその存在感を極限までゼロにし音もなく相手を殺すスタイルの“ゴースト・キャット”
また片や、開始と共に自身の音楽を流し、翻弄し、注目を浴び、存在感を誇示する“アイドル”

ふたりのプラネット上での激突は幾度にも及び、(今巻で語られているのは一部ですが)語られているだけを見ても手に汗にぎる展開であったことは間違いないです!
それぞれプラネット上においてノーマルな戦術ではないので、予想がつかないんですよね!
いくらでも読んでられます。



そんなこんなで真逆な二人。
しかし二人が水と油のように相容れない存在かというとそうではなく、むしろ本質的には共通していたんですよね。

自らの求める強さを孤独に追い求めてきた、という点において。

なので真逆のプレイスタイルというのは、むしろお互いがお互いに今の自分にないものを持っているというとても魅力的な状態だったわけで。
また、そんな理屈を抜きにしても強さを求めてきたもの同士、そしてA1(鋭一)という同じ人物の強さに惹かれる者同士、とても気があった友人になっていきます。
それが読んでいてとても微笑ましくてとても良かったです!





もう1つ今巻のポイント。
それはアオイのプレイスタイルです。

葵が使える技をアオイでも放っていましたが、その関係で1巻ではアオイはスキルの使用をためらっていました。
それが今巻、2つのスキルを使用します!!
1つは未完成の暗殺拳を使うためなので今までの応用と考えればまだ分かりますが、もう1つはそういうのではなくバトルを優位に進めるための戦略としての使用……!



葵からアオイが巣立った!




読んだ時には思わず鳥肌が立つほどに驚きました……。
着実にゲーマーとして成長するアオイですが、それはアオイだけの話ではなく。
アオイと出会いサドンデスからデュエルへと戦場を変えたA1や、「完全なる戦歌姫」を目指す方向は変わらずも仲間と切磋琢磨する考えを取り入れることにしたアカリなども含め。
まさにお互いがお互いを高め合う最高の状態!


これはAランクへの殴り込みも遠くない……のでしょうか?
(返り討ちに合うアオイというのも、それはそれで読んでみたい気がします……)





そしてイラストの素晴らしさも1巻以上のものに!!
どれもクリアファイルになったらつい買ってしまいそうな色気と可愛さにあふれたイラストになっています!
読書メモにも複数書き留めるほどなので、deskyzer的にはイラストどストライクなのでしょう。
……いや、本当にクリアファイル欲しいな!?
1周まわってイラスト集でも良い。




以下読書メモ!




読書メモ




17p:イラスト
⇒イラスト素晴らしいシリーズ第一弾!
暗殺者のスキルを遺憾なく発揮し、4Fの彼氏の部屋に忍び込みベッドで待ち構える彼女が欲しいです。
メモに残すほどの可愛さ!
なんだこの無邪気に全幅の信頼で抱きつく小動物さ!!
けしからん!
全くもってけしからん!!




33p:聞こえないかな
⇒倒しちゃったからね!聞こえないね!
歌詞が衝撃的でインパクト大な印象に残る傑作で大好きなんですが、カラオケ化はまだですか?

彼女の持ち歌タイトルの「虹色Sub-Mission」は、「二番目の使命(Sub-Mission)」と「極技・関節技(サブミッション・ホールド)」をかけたものになっています。
関節技をこのように呼ぶことを今作で初めて知って、そのおかげで『まよチキ!』の坂町紅羽のキャラソン「キラキラ☆サブミッション」の意味をようやく理解しました!
そうね、そういうキャラだったもんね、歌詞でもエビ固めとかしてるもんね……。
あの、今作とは全く関係ないんですが、『まよチキ!』のキャラソンはどれも素晴らしく原作リンクしていて控えめに言って最高なので、この機会にぜひ……!







110p:意外と本当に強いのはゲーマー?
⇒プラネットの世界を「VR格闘技」として捉えるよりも、もう少し大きく「ゲーム」として捉えている人のほうが強くなるのかも?と現チャンピオンの安田を見て思いました。
そのあたりの決着は是非とも付けていただきたい……といいますか、もしかしたらこの作品最大のテーマになるかもしれません。
アオイとA1からして、その両者それぞれにドンピシャで合致する要素の持ち主。
いずれAランクにあがり、そして最強を決める決戦で二人が向き合う時が来るとすれば。
それこそがこのテーゼのひとつの結末であり、同時に再考の始まりとなるでしょう。

……テーゼって1回使って見たかったんですよ!



153p:空想科学
⇒アンダースローで放ったボウリングの球が水平に落下せずピンに当たるのに必要なスピードが如何ほどになるか……私、気になります!
出番ですよー!
物理とか得意そうなそこのあなたー!!(丸投げ)(ボウリングだけに)

あ、リアリティがないとかの批判ではないのであしからず。
純粋に興味です。



230p:強さ
⇒110pでメモしたことが、こちらで本文登場。
上ではアオイを格闘技代表みたいな書き方をしてしまいましたが、A1はアオイを楽しんでゲームすることを教えてくれた存在として吐露しています。
あー、つまり最初から答えは出ていた……?



237p:プリクラ
⇒イラスト素晴らしいシリーズ第二弾!
3人の関係性がよく表れたプリクラで、すごく良いです。
……というのが表向きの感想。

本音はですねー……


葵さん、その幸せそうに蕩けたおめめが最高にエロいです!
ありがとうございます!



……内緒です♪




まとめ




バトルの幅はどんどん広く!
キャラクターの魅力もどんどん大きく!

今後も目を離せません!
……葵の無防備な肌色から。





以上!



今日のラノベ!


真・三国志妹

真・三国志妹 

俺の妹が邢道栄に転生するはずがない

著者:
春日みかげ

イラスト:
をん

レーベル:
富士見ファンタジア文庫


【あらすじ】

高校生の俺は、義妹の那波と共にある日、三国世界に召喚された!?しかも俺は劉備、那波は張飛の名と能力を与えられ、無事に帰るためには『天下統一』しろだって!?しかも…「私が兄さんを護ります。ずっと傍にいさせてください!」生き別れた実の妹・雪乃も関羽として召喚されていて!?ライバルは美少女武将な曹操や孫堅、ヤバい雰囲気の董卓・呂布などなど、癖の強い相手ばかり。一方、関羽と張飛は…「義兄妹の絆を結んだからには、夜も一緒に添い寝ですね!」「あ、あたしだって、一緒に寝たことくらい何度も…!」先行き不安だが、兄妹の絆と三国随一の能力で無双するぜ!



感想:★★★★☆




どうも皆様こんばんはこんにちはおはようございます。
春日みかげファンです。

和の『織田信奈の野望』、洋の『ユリシーズ』と来て、今度は中の『三国志妹』です!
とうとうタイトルにまで妹がっ!!



文章の堅い順に並べると、


百合>信奈>三国志妹


になると思います。
信奈もシリアスじゃないシーンは割とパロディが多かったりしますが、こちらはさらにその上を行っていますね。
お馴染みのカイジはもちろんのこと色々ありましたが、33-4には驚かされました……(笑)
でもあのシーン、神戸と横浜の人間が会話してたんだよなぁ。
千葉関係無いんだよなぁ……!!




本作最大の魅力は、何といっても豊富な美少女英傑のラインナップ!
血の繋がりのある妹(雪乃・関羽・表紙左)
血の繋がりの無い妹(那波・張飛・表紙右)
妹愛に満ちたラノベ作家のシークレット妹(怜香・曹操)
JKギャル社長(袁紹)に、和服美少女組長(孫堅)、戦闘狂欧風美少女(呂布)に、白喪服美少女(諸葛亮)!

性格からおっぱいのサイズ、髪色や信条まで様々な属性に振り分けられています。
強いて言うならリアル妹の二人のおっぱいを近似サイズにしたことには苦言を呈したい気もしますが、まぁ良しとしましょう。
そんな魅力に満ちたヒロインを描くのが、をん先生ですよ!
これだけの条件揃ってたら、一人くらい好きな女の子が出てくるでしょうよ!!
僕は孫堅が好きです!
「物語上のヒロイン」としては圧倒的に諸葛亮だけど、ただただキャラの好みで言うなら孫堅。
周りに担がれているように見えて自分の芯を見失わず行動していて、目つきの鋭さで誤解されがちだけど、女の子っぽく見て欲しい一面も持ち合わせているというのが最高だと思います。
あと黒髪。




主人公・秀一の口癖「妹は全てに優先する」は、曹操ことドワーフ玉置先生の作中で登場する言葉で、『信奈』で言うところの「全ての身を拾う」のようなもの=主人公の行動指針です。
そして、他の封神英傑との仲を結ぶ言葉でもあったり。
三国志を愛するものは家族・仲間を愛する、という方程式があるのか周囲への浸透率も高かったですね。
裏切りの話、忠義の話、絆の話。
三国志は全然詳しくないですが、そんな自分でも知っている桃園結義や呂布の逸話もそういった類ですから、他にも多々あるのでしょう。
「史実という運命の強制力」をうまく使って絆を増やしていくのか、それとも抗えずに蝕まれてしまうのか。
……というこのあたりはもう『信奈』の感覚ですね。





基本的に今巻では客観的に見ての「最善の一手」はほぼ取りません。
目先の安全策、という選択基準で行動して……絶望するまでがワンセット。
普段のワイワイした雰囲気から「妹の死」への急転直下ぶりが凄かったです。
どうせやるならこの調子で1人1回と言わずどんどん死んで、秀一の「死に慣れる」感覚を共有できるくらいまでやってほしいです。
逆に言えばそれくらいやってくれないと、隠れメインヒロインこと諸葛亮の気持ちに近づくことができないと思います。
もう回想くらいでしか出番が無さそうな諸葛亮の存在をボヤかさないためにも、是非。

さて、「最善の一手」を取らないという話ですが。
頑ななまでに妹を戦場に出さない方向へ向かおうとするので、基本的に戦闘が鬼門続きです。
ちょっと考えれば「妹=封神英傑=武力・知力に優れる」という方程式から、どう考えても英傑を戦場に出さなければならないことに気づきそうなものですが……それもまた妹愛の現れだと見れば一転して尊敬の念すら抱きます。
過去の後悔を反省して、二度と同じ過ちを繰り返さないよう強く自省していることの証左ですからね。
表面上そういった事が言えたとしても本能的に実行できるレベルにまで、いわば自分の生き方や価値観すらも変えて成長することができているということですから。
あとは一度変えてその身に浸透したものを、更に変えることができるのかというところに注目です!




以下読書メモに沿って。


読書メモ




6p:半兵衛ちゃん
⇒すっごいギャルっぽい那波の初登場シーン、「あっ、これ半兵衛ちゃんや……」ってくらいにおどおどした喋り方で。
成長しても同じ喋り方だとしたら、とんでもない化け物キャラが生み出されることとなり世界が妹に占め尽くされることとなるところでした。
残念ながら、普通に見た目通りの喋り方に成長していましたが。
ちくしょう!

……江戸清の豚まん美味しいよね!分かる!!



12p:バルス
⇒先述した豊富なパロディ、その一端。
ある意味これ受け入れられるかどうかが、この作品全体の評価の分水嶺だと思います。



13p:許劭
⇒一応ですね?調べたんですけどね?
人物批評家として活動していたから、真世界に召喚された封神英傑のチュートリアルキャラやってるのかなぁ、くらいのことしか頭に入ってこなくてですね……(汗)
似た名前だったり、普段見ない漢字の名前ばかりだったりという、本元の三国志を読まない理由から脱却できないという三国志オマージュ作品あるあるは今作も例外ではなく。
サブタイトルの「邢道栄」も、本文中に「け、邢道栄」って出るまでずっと疑うことなく「じゃどうえい」って読んでましたし(こいつはゲームのオリジナルキャラらしいですが)。
個人的にはこの問題が最大のネックです……。

まず間違いなく、2巻読むまでには夏侯惇と夏侯淵がどっちがどっちか分からなくなってることでしょう(予言)



185p:想いの代弁者
⇒秀一にとってドワーフ玉置先生の『戦国妹コレクション』という作品は、自分の想いを正確に代弁してくれる作品だったんですよ。
故に妹の存在に憧れを持ちながらも自らを蚊帳の外に置こうとする曹操=先生自身の姿に、秀一が耐えられないのはよく分かります……!

それはともかくそのタイトル大丈夫かな!?




200p:その言い方はどうさ……
⇒「究極の完璧美少女でありながら……俺のことになると、ポンコツ妹になる!」
という文章。
ここに至るまでに雪乃がどんな気持ちでいたのか、そしてその気持ちを埋めるべく兄の好きだった三国志のゲームをやったり色々努力してきたということを見てきたうえで。
そのうえで「ポンコツ妹になる!」呼ばわりは無いだろうと!!!
そりゃあ確かにポンコツ化してますよ、那波ともども実の兄と本気で結婚しようとしているんですから。
でも、どんなにポンコツ化していようとも、その想いの丈を知った兄本人がポンコツ呼ばわりするのは絶対にダメです。
それはあまりにも可哀想すぎるし、「妹は全てに優先する」と言いながら妹をバカにしているようにしか見えなくなります。
★4の理由は漢字読めない問題ではなく、この一文が理由です。
どうしてもここだけは納得できませんでした。



222p:結跏趺坐
⇒瞑想してる人の足の組み方のことでしたか……。
あれですね、両足先を反対の足の太ももの上に乗っける胡座みたいなやつですね。

(体験レポート)
んあ?これ足どうなってるんだ……?
左足を乗っけて、反対の足をのkk……上がらないよ!?
も、もう少し奥まで左足乗っけて、前傾しつつ右足を無理やり……のっ……た!!
のったけど痛い!!瞑想どころじゃない!!
あ、でも不思議と不快ではない……!?
(以上体験レポート)



309p:馬
⇒喋った!?!?
こうなってくるとデルフを超えるかどうかがどうしても基準として出てきますよねー……。



311p:脱字
⇒クライマックス、兄のピンチに駆けつける雪乃!
最愛の兄の待機命令を無視してまでやってきた雪乃!
決して戦場には近づけさせたくなかった兄が、諸葛亮と「初代劉備玄徳」からのメッセージを受けて妹と共に戦うことを決意した、その最初の戦場での雪乃の第一声が!











そこまです、呂布どの!











ズコー


疲れきった状態の帰りの電車の中、アルコールも入ってる状態でこのセリフ読んでよく声出して笑わなかったな、って自分を褒めたいです
校正さん頑張れ!





まとめ



2巻以降、この作品の本当の面白さが出てくると思います。

守りではなく、攻めの姿勢で妹を守ることを決意した秀一こと二代目劉備玄徳が示す勝利の道筋は?
『信奈』と同じく運命の強制力は、一度変えた史実の揺り戻しを発生させるのか?
諸葛亮を蒼天の下に引きずりだすことができるのか?
妹は妹のままなのか?
未だ空く嫁枠は誰が埋めるのか?
袁紹と劉備の本格的な接触はどんな化学反応が起きるのか?


楽しみに待ちたいと思います!
それまでの間に、多少は三国志の知識も頭に入れておきましょうかね……



以上!

どもー
デスカイザーです!


本来なら発売日中に感想まで上げたかったのですが、ド平日なので買えたのは勿論仕事終わりなわけでして。
ひとまず予定地作成、暫定感想(速報)の2回を挟んで明日21日に本更新したいと思います!


ひとまず目次の段階で…………



小田原祝言!!!

 


予定地建設、以上!
続きを読む

どもー。
デスカイザーです。


ファンタジア文庫30周年!
ってことで、今年は注目度を高めていきたいですね!
来月には…信奈の最終巻も……出ることですし…………。




ということで、
今日のラノベ!

織田信奈の野望 安土日記 2

織田信奈の野望

 安土日記2 小早川隆景の初恋

著者:
春日みかげ

イラスト:
みやま零

レーベル:
富士見ファンタジア文庫


【あらすじ】

時は第2次木津川口の合戦直前。織田家との決戦が迫るなか、記憶を失って、毛利家に拾われた相良良晴は…「よ、良晴。なんで自分の着替え中の部屋に!?」「まさか姉者と私を間違えたのではあるまいな?忍ぶなら私の方に…」両川姉妹に囲まれて、ドタバタな軍師生活を送っていた!?隆景に変装した元春にイチャつかれたり、隆景と2人きりで遭難したり、こども3人組や宇喜多に振り回されたり。勝利のための旅のなかで、距離が近くなる良晴と隆景のドキドキな恋と、騒がしくて楽しい毛利家の風景が、いま明らかに!11巻の裏側を描いた、良晴と隆景の船旅デート連作短編集!



感想:★★★★★



ファンは二度死ぬ。
表紙で一度、中身でもう一度。







全国版11巻の裏側、空白の半年間。
良晴が小早川隆景の恋人だった時の、甘く切ない日々を描いたストーリー。
ドラゴンマガジンで連載していたものに、加筆修正を加えたものですね。
ドラマガしっかり買ってはいるんですが、全くと言っていいほど読んでいないので初見です(なんで買ってるんでしょうね……)。




まずは表紙ですよ!
南蛮衣装に身を包んで「どう?」とばかりにこちらを見つめる小早川さん!
作中「巻ノ五」でマカオに行った際に小早川さんが身に付ける衣装だと思われますが……素晴らしいですよね?素晴らしいですね!
冷血の智将、無表情なキャラだった小早川さんが……微笑んでいる!
肩出し!フリフリ!ブレスレットにネックレス!
それでいて「一文字に三ツ星」をあしらえて!
帽子により顔半分が影になっているのも、ストーリーの重さを反映していて良いです。
作品公式Twitterで初めて見た時に確信しましたが、この表紙、間違いなく信奈シリーズでもトップ3に入る素晴らしさですよっ!!

デザイン面でもすごいのはもちろん、注目したいのは11巻との対比
この『安土日記 2』は11巻で描かれなかった空白を埋めるストーリーなんですが、そんな11巻の表紙はこちら。


織田信奈の野望 全国版 11

そう、感情表現薄めの女の子。
それでいて未来を悟り不安に駆られていることが伺える表情。
おそらくは第二次木津川口の戦いの直前あるいは開戦直後、乾坤一擲の作戦の成否を待つ姿であり、良晴の「かつての恋人」である信奈との戦いへの不安、良晴に対しての申し訳なさなんかが入り混じった表情でしょう。

そんな『全国版 11』の裏側で小早川さんが『安土日記 2』のこの表情をしていたこと。
半年間の船旅の最果ての地でこんなに楽しそうな表情を浮かべていたこと。



……僕はもうだめです!
小早川さんの悲恋に耐えられません!!!
あああああ・゜・(ノД`)・゜・あああああああ




並べることで二重に苦しい『全国版 11』と『安土日記 2』。
読み返したら追い死ぬことが予想されるので……間を空けます(読むには読む)





物語はというと、良晴と小早川さんが桃色の空気を醸し出しつつ、周りはそれを温かく見守り、ときにはちょっかいを出して照れさせつつ、遭難するようなお話です。

うん、めっちゃ遭難してますね。
博多湾から長崎へ向かう途中で難破して、流れ着いたのが沖縄本島にほど近い久高島。
冷静に考えるまでもなく死亡案件です本当にありがとうございました。
でもその漂流している間、ずっと小早川さんに抱きつかれていたというわけですから良晴は役得というか、ちょっとレポート用紙10枚くらい感想を書いて直送ください
……代われとは言わないから。



先程も書いたとおりドラゴンマガジン上にて連載されていたものということもあり、既刊『邪気眼竜政宗』に比べてコメディ寄りです。
あとで読書メモコーナーでもいくつか触れますがパロディや現代ネタが結構あります。
なので『全国版』関ヶ原編まで読んでいる身としては、この後小早川さんを待ち受けているまさに身を引き裂かれるような事態をどうしても思い浮かべてしまい違和感を覚えることもありました。正直。

でも……それも計算のうちなんでしょう。
なんてことない恋をする女の子が、合戦に身を投じ、「天下か、恋か」の二択を迫られる。
まさに『織田信奈の野望』シリーズの原点とも言うべき姿なんです、これは。

本来違和感をもって捉えられるべきことを平然と実現しようとしてきた信奈の強さを再確認させられ、常に「2つの実(すべての実)を拾う」と豪語し続けてきた良晴の常人離れした執念に気づかされ、冷血の智将として名を馳せる小早川さんの“普通さ”を示す。
そんなお話。
姫武将の皆が皆、信奈のように強いわけじゃないんだということ。
全国版で言うなら、宗麟ちゃんや謙信も「強さと弱さ」を兼ね備えた姫武将として描かれていましたが、この巻によって小早川さんも姫武将であると同時に普通の女の子なんだと実感させられました。




以下読書メモ!



読書メモ




~60p:甘酸っぱぁい
⇒全体的に甘酸っぱい空気に満ち溢れていますが、良晴の記憶に関してや小早川さんの兄・毛利隆元についてなどの「少し重い話」が軍議の場以外でほぼ無いので、あまり心配することなくラブラブぶりを見守れました。

智将・小早川隆景として『全国版』で見せていた姿と、1人の女の子として『安土日記 2』で見せている姿は全然違う姿。
姫武将として、毛利を預かる身として色恋は二の次で国のこと民のことを考えるのは当然という本人の弁も当然であり、「隆景は良晴に対してもっと素直にせい!」という元春の心配もまた当然であり……。
そんな葛藤をしつつも好きな人に好きと言ってもらえることを恥ずかしくも嬉しく思う小早川さんの純真乙女ぶりに全読者は討ち死にするのもまた当然。



66p:ガスパール、ザビエル説。
⇒よく考えると、もしガスパールが良晴の二周目なのだとしたら脳裏に残る言葉は「ジパングのオダノブナ」ではなく「ニホンのオダノブナ」になるのでは?という素朴な疑問。
そしてザビエルに顔が似ていて信奈を助けたいという気持ちがあることを素直に受け取ると、ザビエル説が浮上してくるんですよね……。
関ヶ原を乗り越えた今となっては些事ですが、ここまで来たら綺麗に正体が判明してほしいですね。



73p:いったい誰なのだこの男は。
⇒宇喜多直家、豹変。
全国版で急に露璃魂と化した直家が最初に本格的におかしくなった記念すべきポイント……?



78p:ニライカナイ
⇒章タイトル「小早川さんのニライカナイ」より。
作中124pでは「常世」「死者の世界」、ネットで調べたところでざっくりまとめると「神の世界」。
いずれにせよ迷うべきでないところに迷い込んでしまったわけですね……。



82p:渡辺綱
⇒遭難していた吉川元春らのもとに現れた北九州の海賊・松浦党。
その主・松浦隆信の先祖として名前が出ていた渡辺綱、どこかで聞いたことがあると思ったら頼光四天王筆頭の人でした!
wikiにもチラッと書いてありますね。
こういうのを見ると、歴史は繋がっているんだなぁと実感しますし面白いです。



98p:沖田畷への布石
⇒良晴の結んだ縁がまたひとつ



107p:男はつらいよ
⇒ハブに噛まれて死んで終わるドラマだったんですね……。
良晴の父じゃなくてもトラウマになるでしょうよそりゃ(笑)
でもこのラストに抗議が集まり、結果不朽の名作として映画が何本も作られることになったのだから分からないものですね~。
…………いや、これを伏線に20巻で良晴があっさり死ぬとかやめてくださいよ?



107p:う、ううう……だ、抱っこ
⇒ズッキュウゥゥン……(←ハートを撃ち抜かれる音)
…………(←サラサラと灰となり散りゆく様)

小早川さん……子供っぽくなるのは……卑怯です……(あまりの可愛さに目を覆う)



134p:口噛み酒
⇒16pの「私と良晴とには前前前世からの縁があると信じていたが 」に加えてのこれ。
ウンサクという琉球に伝わる米を発酵させて作る米は実在していて、実際に口噛み酒の要領で作られていた記録も残されてるようですが、まぁ『君の名は。』ですよねー!!
時を越えて出会った男女、常世と現世の狭間の世界、逢魔が時…。
他の要素的にも間違いないですね(笑)

例えば美濃の岐阜城で信奈と良晴がそれっぽいことしていたら作品の空気との整合性が取れず萎えていたかもしれませんが、琉球で、しかも琉球の記録に沿った形でやられたら「『信奈』だ!」ってなるから不思議です。
拍手!



147p:椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)
⇒シナリオ滝沢馬琴、イラスト葛飾北斎による江戸時代のライトノベル。
そう言われるとすごい作品に思えてくる……



185p:かくして
⇒表紙の南蛮服小早川さんの出来上がりである。
旅の最果て、これが終われば戦に戻るということを理解しているからこそ、こういう表情で生き生きしているのかな?と。
小早川さんにこういう表情を見せる相手が出来たことは嬉しいですが、それが叶わない恋、あるいは道険しい恋であることは間違いないわけで、そう考えると喜びの一枚が悲しみの一枚にも見えてきます。



197p:ロペスやらメッセンジャーやら……
⇒段々ネタが自由になっていくんですよねー!!
このあたりの寛容さは、Twitter上での「真田丸」SSや季節SSでの自由奔放さの名残なんでしょうか?



200p:「その時
⇒良晴が小早川さんを取るか、日ノ本の未来を取るかの二択を迫られた時。
小早川さん。
その時、あなたは、躊躇うよ。
その選択を、あなたの大好きな良晴が、押し付けるとでも思う?



209p:うどん国
⇒ネタに容赦が無い
それでいて本編の重要な伏線を回収しているという。
いやまさか本編完結直前のこのタイミングで、松永弾正と対立して京の都を追い出され、アニメでも微妙な尺しか登場していなかった三好三人衆の行方が判明するとは!!
あのあたりのストーリーで一番気がかりだったので、一安心です。



242p:やっさ踊り
⇒気になって調べてみたら実在してました。
小早川隆景が三原の地に海城を築いた際の祝いが起源、という説についてもう少し詳しく知りたい!という方は三原市HP「三原やっさ祭り」についてのページにありますのでどうぞ。



267p:現代
⇒良晴の両親、初登場です!
良晴の空想のようでいて、もしかしたら琉球での常世の残り香のようなものだったのかもしれません。
信奈のもとに戻ることになるのか、小早川さんのもとで暮らすのか。
その選択肢の中に「現代に戻る」が含まれていないことに、また10巻・天岩戸開きの際に現代に帰る選択を自ら放ったことに対しての良晴の罪悪感なのかも。

いずれにせよ、「夢を現実にすること」「夢だからこそ価値があること」を自分の経験を元に息子に語る良晴父の言葉は胸に沁みます。
家族との望まぬ対立を数多く扱ってきたこのシリーズだからこそ、改めて提示された現代の価値観に眩しさを感じるのかもしれませんね。




まとめ




そして、物語は11巻に戻る。

小早川さんが幾度も言っているように、この『安土日記 2』は夢物語です。
叶わぬ恋が、現れないと思っていた殿方が現れ自分だけを見てくれる、そんな夢。

夢に価値があるとしても、夢を夢として終わらせてほしくないと思うのは傲慢でしょうか?
そうは思いません、いや、思いたくありません。


信奈と小早川さん。
どちらにとっても良い未来を。
どうか、20巻でそんな“夢”が“現実”となりますように。





以上!


どもー。
デスカイザーです。


Fate特番見ながらの更新。
……えっこれ見ながら更新できるのかなー!?




今日のラノベ!

暗殺拳はチートに含まれますか?

暗殺拳はチートに含まれますか?
~彼女と目指す最強ゲーマー~

著者:
渡葉たびびと

イラスト:
きただりょうま

レーベル:
富士見ファンタジア文庫


【あらすじ】

VR格闘ゲーム「プラネット」で活躍するプロゲーマーの俺は、地味で無口な同級生美少女・葵が暗殺拳継承者という秘密を知ってしまう。彼女の動きや技なら、ずっと探していた俺のライバル候補になれるはず!それでゲームに誘ったら…「俺と(ゲームに)付き合ってくれ!」「ふ、ふつつか者ですが、よろしくお願いします」告白と誤解されて、恋人同士に!?一瞬で加速する瞬発力。急所をついての一撃必殺!学校では寂しがりで甘えてくるけど、ゲームではチート級の強さで強キャラたちを圧倒する葵。快進撃を続けた結果、俺と葵のバトルの強さはゲーム内で拡散していき、誰もが知る存在となる!?




感想:★★★★★



VRゲームものです、ざっくり言うと。
そしてラブコメです。間違いなく。
でも、ゲームであって遊びではない、がデスゲーム的な意味ではなくプロの至言として機能するくらいのストイックさも内包していて。
うん、読む前から間違いないと思ってましたが、間違いないですね!!


ってことで、以下読書memoと共に!



読書メモ





25p:すごいビビッドしそうな名前……
⇒表紙の青髪の可愛い子、メインヒロイン・一色葵って言うんですが。
某ビビッドなオペレーションするアニメの赤が一色茜、青が二葉葵って名前でアニメ的にビビッドしてシンクロするんですよ。
それを思い出しました、まる
(中身が無い感想)



28p:黒髪……黒髪っ子でしたかそれはそれは
⇒だってもう青髪じゃないですかー!アバターは良いにしても制服シーンのカラーイラストも青髪じゃないですかー!
こういうことラノベだとよくあるんですけど、正直よく分からないんですよね…。
キャラを立たせるためにイラスト段階で変えたのなら文を変えて欲しいですし、イラストが文を無視しているなら意味が分からないですし、キャラ設定と文が合っていないのならどうにかせい!!って。



71p:目に入れても痛くない
⇒事あるごとに、目潰しを繰り出してくる葵ちゃん。
いくら目潰しって言ったって、こんなに可愛い子の目潰しだったら目に入れても痛くn…痛いに決まってるっ!!



97p:京アニ感
⇒こう、意味段落の終わり方が京アニの場面転換の空気感に似てるんですよ。
それが特に顕著に出ていたのがこの97pの、恥ずかしがって目潰し!なところで。
良きかな良きかな。
あの雰囲気を文章で描けるというのは才能の証!
今後が楽しみです!



123p:ガスマスク……
⇒唐突な作品雰囲気ブレイカーに絶句。
最後まで読んで、意図は把握したけれどもガスマスクである理由は不明…。



145p:墨家 画数技、かっこいい!
⇒墨家自体は中国の思想家として存在した人物ですが、それを冠する暗殺拳の正体とは…。
もしかしたら思想を発想の軸にしたのかなぁ?とか、葵ちゃんは途中までしか継承できなかったこの暗殺拳は墨家十論とかけて十画まで存在したのかな?とか妄想が膨らみます。



148p:価値
⇒敗北にも価値があるのではなく、敗北を糧に積み上げた努力により掴み取った勝利にこそ価値があるという鋭一の持論。
ある意味救いの無い無慈悲な考えですが、一方で真理を的確に突いた良い考えであると思います。
勝利至上主義とでも名付けましょうか。
指導者が方針としてこれを掲げるとややこしいことになりますが、克己のための思想としてはこれ以上ないですね。
なんとなくですが、作者自身がこういう考えを根底にお持ちなのではないかと。
文章から伝わる本気度が違うように感じられました。



170p:SAOで言うならラフコフ
⇒痛みも怪我もなく、相手が死んでも良い状態でぶっ殺せる。
それに伴う根源的快楽に飲まれるのは果たして現代社会を生きる身として良いことなのか、悪いことなのか。
ストレス発散、あるいは現実での歯止めとして機能しているうちは良いですが、それこそ葵ちゃんの暗殺拳のように現実の技として成立し得るものがゲームでの経験から生まれたといたら……?
コントローラーの格闘ゲームと、実際に体を動かそうとするVRの格闘ゲームの与える影響の差とは……?
殺したら相手が死ぬ、その状況でPKを実行したラフコフと何ら変わりない行動原理に薄ら寒いものを感じました。
たぶん表現規制推進派の方々が感じている不安っていうのは、まさにコレのことなんでしょうね…。
新たな犯罪動機の生まれ得る土壌を放置して良いのか?っていう。
……まぁ、良いんですけど。
正しい使い道と、そこから逸脱しないための教育・社会形成をすることが何よりだと思うので。

ラノベの感想が酒場の政治談議になってきたので舵切って戻します!



174p:心臓への掌底
⇒鋭一と葵ちゃん、現実での出会いのシーンのリプレイ!
これはただただ単純に熱いですねー!
現実だけでなくゲームでも一発入れられちゃったら、葵ちゃんからしたらもう身体を差し出しちゃいますよねー!



200p:突然のデスニードラウンド
⇒ピエロが、笑いながら乗ってたボールを投げつけたりボッコボコに戦闘している姿、もう完全に『デスニードラウンド』(オーバーラップ文庫より、全3巻)でしたw
そういうつもりは無かったんですが、今回の感想は他作品の例えが多いですね……。



214p:史上最高に胸踊らない「今来たところ」
⇒デートの待ち合わせの時の憧れのシチュエーション。
胸躍らなさに胸躍りますこれ。



232p:ちょっと母音が違うだけで物騒
⇒自分の「身」は自分で守るならぬ、自分の「目」は自分で守る



245p:恋人三原則
⇒一発入れた相手の言うことを1つ聞く、という葵ちゃん家ルールがあるにしても付き合うという長期間に渡る契約が締結されたことに多少違和感がありましたが、こういうことでしたか。




249p:章タイトル
⇒「楽しい楽しいゲームの時間」という章タイトル。
良いですねぇ!この作品を象徴してますねぇ!!

暗殺拳というこの上なく物騒なものを身に秘め鬱屈とした生活を送ってきた葵ちゃんに差し伸べられた光。
思う存分相手をぶっ殺せて、お互い痛くなくて、首も折れる。
真剣勝負であるのは間違いなく、人を殺す技を使うことにも間違いない。
けれどそれは、ゲーム。
嫌われることも、避けられることもなくありのままの自分を解放して「遊べる」場所。

「ゲームであって遊びでない」という感想を書きましたが、そこに取り組む真剣さはとても楽しいものであるべきです。
でなければそれはゲームでも無くなります。

楽しんでいる葵ちゃんを見ているとこちらも楽しくなります!
それが今作の最大の魅力ですね!!




まとめ




Q.暗殺拳はチートに含まれますか?
A.仕様です。



数年後には実際にありえるかもしれないVRによる本格格闘ゲームの物語。
ヒロインとのぎこちないイチャラブを楽しんで読むのはもちろん、彼らがそれぞれの形でゲームを心底から楽しんでいるということが伝わってくる文章が良かったです!
好きなこと、やりたいことに一所懸命なのは人間として素晴らしく、文句なしに尊敬に値すると思います。
鋭一と葵ちゃんが「プラネット」でどんな成長を遂げていくのか、是非とも続きを読みたいです!



以上!
今は2017年12月31日の24時50分。
日付も年もギリギリ変わってない、良いね?



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