カテゴリ: 角川スニーカー文庫

今日のラノベ!


世界最強の魔王、勇者の教師になる

世界最強の魔王、勇者の教師になる
勇者が弱すぎて物足りなかったので自分で育てることにした

著者:
斎藤ニコ

イラスト:
桜木蓮

レーベル:
角川スニーカー文庫


【あらすじ】

 神の如き力を持つ魔王グウェイン。誰にも討伐されず退屈していた彼は、自ら勇者学校を建てて勇者の成長を数千年待ったが――数千年後の世界は魔法が劣化し勇者も弱体化していて!?
 弱くなった勇者達はグウェイン=魔王が教師になっても誰も気づかないどころか、圧倒的力量差を見抜けず逆に見下す始末。それでも、自分を慕う健気な落ちこぼれ勇者アトリアを魔法やスキルの秘奥に及ぶ規格外な授業で急成長させていく。しかし、アトリアや『魔王』を認めない他の勇者達が卑劣な罠を仕掛けてきて――「“教えて”やろう、魔王の恐怖をな」最強魔王教師は腐った勇者に天罰を下す!!異世界痛快ファンタジー、開幕!!



感想:★★★★★






一番笑ったシーンは218p、キーワードは優勝台

(この件について以下言及無し)
(気になってほしい読んでほしい)










千年単位での眠りの果てに魔王グウェインが目にしたのは、勇者が強くならない世界……どころか頭まで平和に浸かり「ゆるふわ化」が深刻に進行した世界!!
唯一の側近であり神級ウェポンであるレイグリリィ(呼称・レイ)に任せていた勇者育成学校も全く効果を発揮しておらず、このままでは魔王の好敵手はどう頑張っても現れない状態……




そこで魔王は考えた。




「戦う相手が出てこないのならば、
 自らの手で育ててしまえば良い」





そんなところから始まる、ゆるふわ世界での勇者育成物語!!







良いですね!! 好きです!!

「勇者のことを一番よく知っているのは、好敵手である魔王」っていう構図がまず好き!すぐ好き!!



メインヒロイン・アトリアのようなやる気はあるけど伸ばす方向を見失っているタイプの子には、何を改め何を受け入れれば強くなれるかを最短最速で教え込んでいくその手管が好き。
そして時折見える初代勇者の面影に少しだけ感情を動かしているような魔王様が好き。


逆に、勇者としての矜持や心構えを完全に忘れ去り、立場と見せかけの力に固執しているような輩に「お前たちは好敵手成りえない」とバッサリノッサリ切り捨てる瞬間も上と同じかそれ以上に好き。
あれですよ。

初代勇者の名を穢されることに一番納得できないのって、アトリアよりもグウェインじゃないですか(断言)

そういうのをそれとなく示すような感情の動きが見え隠れしていて、すこすこ~~~~っっってなりました。好きですありがとうございます。







で、







それらを世界観ごとすべて包み込んでいるコメディの力強さが更に好き!!
『顔が可愛ければそれで勝ちっ!!』で惚れこんだ斎藤ニコ先生は、やはりここにいた!!


量的には前作よりも落ち着いています。
……前作のペース(1ページ1コメディ状態)がおかしかったとも言う(褒めてる)。
でも質はそのまま。

その結果何が起きたかと言いますと、前半で定期的に打ち込まれていたジャブが後半へ進むにつれて効いてくるという。
でも、ただコメディとして効いてくるだけじゃないんですよ。
伏線としても、エモさの源としても機能しているんです。



例えば、そうさなぁ……側近のレイを例に挙げてみましょう。
この子、魔王グウェインのことが好き好き大好きで、千年単位で眠る魔王の顔を舐めまわす変態  事あるごとにグウェインへのアピールを忘れない変態なんですよ。

そんな彼女のアプローチはいわゆるジャブのひとつであり、普通にファンタジーとして読むならちょっとしたノイズであり、作品のテンションを30%くらい底上げしていたりします。


でも最終章、ラストでグウェインがとある御方と対峙した際には、あれだけ嫉妬の炎を一方的に燃やしていたアトリアの危機をこの作品の中で一番真面目な声で警告したり、かと思いきや真面目な対決の最中にふざけ出したり(=平常時と変わらないことを仄めかしていたり)。
で、そのあともアレがアレした時ああいう反応する所(自主規制)とかも。




言ってしまえばギャップの応用なので手法的にはそこまで特筆するようなことではないのかもしれませんが、コメディが面白い分落差も大きいんですよ。
だから、すごく楽しい。
そう、うん、楽しいんですよね。

富士急のFUJIYAMAみたいな作品。
あのジェットコースター、登りめっちゃ長いじゃないですか。
でも、その間に富士急ハイランドの全容だったりとか座席の注意書きとか富士山とか落ちる用意とか、なんか色々見たり考えたりで楽しんで……
そいで落ち始めたらあとは野となれ山となれ、先が見えれば想定内、先が見えねば想定外、超速で翻弄されることを楽しむ、と。



なので好きです!









キャラもなんだかんだ読み終わる頃には皆好きになっているのでビックリです。
第一印象から「好き!!!!!!」ってなってたのレイくらいだったんですけど、読み進めれば読み進めるほど、というかそのキャラがグウェインを気に入りはじめたら急激に可愛く見えてくるとかいう超常現象。
リルとハルモニアが特にヤバいから……
マジでヤバい……すき……よんで…………
それぞれ餌付けシーンと秘密暴露シーンから急に可愛くなるのでマジで……









で、







それら全部引っ括めた上で、実はバトルファンタジーとしてのシーンが一冊通して一番の見所であるというのが私deskyzerの結論なんですが、いかがでしょうか? (いかがでしょうかとは)








今作もすきすきでした。
前作はすきすきすきすきー!でしたので、多少の減速は正直感じます。
が、それはヘアピンカーブを(ガードレールを突き破る方向に)アクセル全開で突っ走っていた前作が加速しすぎなだけであって、しっかり道なりに進んでいるという点を踏まえれば十分なアクセルの踏み込みだったと思います。


2巻あるいは次作という形でまた斎藤ニコ先生の作品が読めるのならば、次はマリ○カートのショートカットくらいの頻度で突き破っていく話が読めたら良いなぁ、と思います。





以上!


今日のラノベ!


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好感度120%の北条さんは

俺のためなら何でもしてくれるんだよな……

著者:

本田セカイ

イラスト:

もきゅ

レーベル:

角川スニーカー文庫


【あらすじ】

 俺には『他人の俺に対する好感度』が見える。とはいえ大抵の人間は『知り合いレベル』の40%程度なんだが、転校してきた才色兼備な完璧お嬢様・北条朱雀の好感度は―なんと120%!?
 クラスでは大人しい北条も「あなたの手を握りたいだけなの」「あなたにコス姿を見せたいわ」俺の前ではとにかく積極的!!俺がリア充女子と仲良くなっても「別にあなたが誰と仲良くしててもいいの。私があなたを愛していれば」とおかまいなし!!そして、俺が『無理なお願い』をしても「あなたのお願いなら私が聞かない訳ないじゃない」と本当に何でも聞いてくれて!?
 好感度限界突破な全肯定系女子と送る甘イチャ学園ラブコメ!!第3回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞ラブコメ部門。




感想:★★★★★



なんだろう
この不思議な安心感






他人の好感度が見える主人公、THE・オタクな残念美少女、主人公への好感度が限界突破120%な完璧美人転校生の3人が、

"平穏な日常を送る場"こと現代歴史文学研究会の廃部を阻止するべく、体育祭で1位を取ろうと暗躍する物語。





表紙にいらっしゃる120%メインヒロインこと北条さんの立ち位置が素敵です。

何せ、北条さんがメインヒロインのはずなのに、物語全体を通して見るとむしろ現代歴史文学研究会部長の残念美少女・虎尾ちゃんだったり、クラスメイトのTHE・陽キャな龍田ちゃんのほうがピックアップされて描かれているんです。

当然こんな疑問が頭をよぎります。





普通、このタイトルなら北条さんピックアップしません???





でも、全く不快ではないんです。
何故なら、特筆されない事にこそ正妻感が滲み出ているから。



気づいたらそこに居る

いつの間にか頼ってる





結局「何故好感度が120%で転校してきたのか」には1度も触れられなかったけれども、そこにすら読後しばらくしてからでないと気付けないくらい、当たり前に主人公の隣に居る。それが北条さん。



取り繕うの疲れたので本音叫びますが、







北条さんと雅継くん、二人きりの会話の阿吽の呼吸が狂おしく好き!!!!!!






44pで初めて二人きりになった時の会話、

「恋は盲目、ラブはいつでもハリケーンよ」
「やかましいわ」


がぶっ刺さりまして、そこからは二人きりでの会話が楽しみでしょうがなくですね!!
最後の最後まで本当に面白かったです!!!!







また、『顔が可愛ければそれで勝ちっ!』で全デスカイザーにお馴染み。
イラスト担当もきゅ先生の、爽やかなエロを兼ね備えた可愛さを誇るイラストがまた素晴らしくてですね!
表紙とラストの挿絵が特に好きですねー!







取り急ぎ。




以上!




今日のラノベ!

青春敗者ぼっち野郎、金髪尻軽ギャルのお気に入りになる


青春敗者ぼっち野郎、
金髪尻軽ギャルのお気に入りになる

著者:
刑部大輔

イラスト:
あやみ

レーベル:
角川スニーカー文庫


【あらすじ】

 昼休みに教科書ばかり開いているぼっちの一条純は、青春世界における敗者だ。ある日、“気に入った男は食う”と噂される学年一のギャル・橘かれんに勉強を教えて欲しいと言われ、彼女と二人きりで放課後を過ごすことに。かれんはクラス内でも純に話しかけてくるし、陽キャ集団とは仲良くなるし、何故か彼女とデートすることになるし、あげくに二人が付き合ってるとまで言われ始めて!?「いろんな噂流れてるらしいけど、あたしキミがいちばん仲良い男の子だよ?」「ふつーにカッコいいし」「あたしも同じ。ドキドキが止まんないの」「こんなの初めて…」
 ギャルにかまわれまくって、ぼっちの日常が一変していく!



感想:★★★★★






気がついたら美しい蜘蛛の糸に絡まっていた蛾の気分を味わえる作品
(褒めてる)








内容はタイトルまま、
ぼっちがギャルのお気に入りになった話!



最初は図書室で勉強を教えていただけなのに、クラスでも話しかけられるようになり、二人で出かけるようになり、無意識に考えてしまうようになり……?
とまぁ、ざっくりと抜き出してしまうと既存のギャル作品、あるいはカースト頂点=ヒロイン/底辺=主人公な作品と変わらないんじゃないかと思われてしまうので、遠慮なく踏み込んでいきましょう!






主人公・一条純とヒロイン・橘かれんが決定的に仲違いするシーンが無い!
そのことが何より素晴らしいと思います!!





何を突然と思われるかもしれませんが、凄いことなんですよ!!!
だって、仲違いするシーンが無いということは、必然的に仲の良いシーンが既存の作品たちよりも多いということですよ!!
「密度が違うのだよ!密度が!」
って某大佐も表紙のハートマークの裏で言ってるに違いありません!
知らんけど。


1冊通してずーーーーーっと純を魅了しようとするかれんが居て、そんなかれんに純はずぶずぶとハマっていって。
二人の仲が崩れないことを前提に、それ以外のところで物語の起伏を作っているので甘すぎて飽きることもないですし。
というか、むしろ2人の仲が外から見れば疑う余地が無いのに、純が頑なにそれを認めないから崩しようがないとも言う。
成立していないんだもの。




なのでなので!!!
この本って二通りの楽しみ方ができると思うんです。


①純視点で、かれんの魅力を浴びる

 ⇒近い距離感
 ⇒見えている肌色
 ⇒ふとした時の儚げな姿
 ⇒実は純情
 ⇒ストレートにもフックにも可愛い!!!





②かれん視点で、落ちない純を愛でる

 ⇒意識していないフリ
 ⇒でも確かに感じる視線
 ⇒誘惑した時の赤面、揺れる視線
 ⇒実は優しい、かっこいい……!
 ⇒隠れた魅力がたっくさんある!!!








あなたは、どっち派?




私は読んでいるときは①、振り返るときは②でした










そうそう。


ぶっちゃけ、序盤は今まで読んできたギャルもの/ギャル紛いものと大差無いのかなぁ?と感じながら読んでいました。
ギャルとしての雰囲気や在り方はMF文庫Jの『絶対彼女作らせるガール!』を彷彿とさせ、ギャルという立場を変えずむしろそれを全面的に活かして(主に肌色的に)主人公に迫るというギャル像は挙げれば枚挙に暇がないほど。
(もっとも、『絶対彼女作らせるガール!』の発売とこの作品の連載のどちらが新しいかまでは確認していないので、あくまでも私個人の観測範囲での話ではありますが。本ってそういうところありますからね、あえてこのままで)



200ページくらいからなんですよね。
「この作品、他のギャルものと違うんじゃないか?」と思い始めたの。

全然仲違いしなくて、Uターンするどころか踏み込んでいくんですもの。
怖いですよ。
そんな経験無いですから。
「えっ、えっ。このまま突っ走るですか?」って。

結果、あのベッドシーンに至るまで味わい尽くして大満足ですが、うん……ほんと凄い作品出てきたなー、ってまだ呆然としているような節があります。












そういえば、ただ1つのテーマに絞って突き詰めているという意味では、講談社ラノベ文庫の『公園で高校生達が遊ぶだけ』と似ているのかなと思います。
とくに発展しない気づきですが。







二つ三つ、読書メモを。



読書メモ 




12p:朝酢豚
⇒良いな、朝酢豚!



16p:交ぜてほしい
⇒しかし交ざりに行かない。それが極ぼっち。
最初は誇りあるぼっちとしての道を行く少年でしたが、次第にかれんとの関係を薄くするための言い訳としてのぼっちに変わっていくんですよ。
「スペシャルガード張ってるから効きませ~ん」みたいな。
めっちゃ効いてるやつ。



173p:廊下側一番前
⇒わかる……
あのね、ぼっちというよりいじめの対象になっちゃった時、一番楽でしたよ、あの席。
本文では言及ありませんでしたが、教室の後ろってスペースあって教師とのエンカウントも少ない分、不良&陽キャの溜まり場になるんですよ。
なので授業中まわりからの視線が(自意識過剰も相まって)気になりますが、休憩中に寝てるふりしてても叩かれたり悪戯されたりが少ないのです。
まぁ廊下側は廊下側で、外から教室の壁をバァンやられたり五月蝿かったり色々あるんですけどね……

っていう黒歴史を不意打ちで掘り返されて、ここで読書止まりましたよね。リアルに。
深呼吸とかに忙しくて読書どころじゃなくてな……



217p:何でも
⇒一体何をさせる気なんですかねー……!!





まとめ





っはああああ~~~~………

改めて振り返るとホントとろけそうです……




もうちょっととろけたいので、2巻が出るのを心待ちにしたいと思いますー!







以上!


今日のラノベ!



異世界ゲーム神話大系

異世界ゲーム神話大系
可愛い女神のお願いなので
ユニークスキルで異世界を少しひねってくる

著者:
山志多寿

イラスト:
すーぱーぞんび

レーベル:
角川スニーカー文庫


【あらすじ】

とある事件をきっかけにアニメやラノベの厨二設定が日常に反映されてしまった世界。稗田亜麗はポンコツ可愛い和女神・伊邪那美の願いにより、世界再編を果たすべく神々が住まう異世界へと旅立つことに。しかし、再編の条件として妄想力を武器に戦うゲームで勝ち続けることが必要で、創造神たちとの争いに到底勝ち目はないと思われていたのだが…いきなりカンストできちゃう武器の創造に成功して!?しかもいくらでも妄想して作り出すことが可能!?日常ではさえなかった男の大活躍劇が幕を開ける―!!第23回“春”スニーカー大賞特別賞受賞作。異世界クリエイトバトルコメディ!




感想:★★★☆☆










冒頭、古事記からの明るい両親からの急転直下で完全に心を掴まれました。
deskyzerです。






オタクであることが普通になった世界で、人類と黄泉国の滅亡を阻止するため「想像力(創造力)」と「妄想力(猛争力)」を駆使して戦うお話。


良くも悪くも「何も考えずに読むのが正解」なラノベだと思います。
少なくとも私は冒頭で心を掴まれて以降、パロとエロと小ボケが乱舞する世界に浸りきってとても良い読後感でした。

そして今、感想を書くために物語を振り返って考えて頭を抱えて、あらすじとタイトルを見返してちょっと「おこ」です。






先に良かったところを!

物語の本筋は、古事記に描かれた虚構により傷つき失ってしまった自信を伊邪那美に取り戻させること。
76pでちゃっかり記されていたそこを忘れていなければ、ラストシーンがスッキリして面白いと思います!!
……私は読書メモに書いてなかったら忘れ去っていましたね。


何故忘れてしまったのか?
それはパロとエロと小ボケの乱舞が最高だからです!!!

決して私の記憶力の問題ではない……はず。


登場キャラにまともに話を進めようとする人がほとんど居ないために、会話は終始どこから飛んでくるか分からないボールを食らい続けているかのように予想外の連続。
そもそもの大筋からして、「世界はオタクであることが当たり前になったが、それはともかくとして黄泉国と人類の滅亡を救うために戦う」というカオスっぷり。
世界の改変すら前半を盛り立てるための大道具ですからね!


で、それだけ巫山戯た世界観でありながら、要所で挟んでくるクソ真面目ターンでグッと引き締められるんですよね……
しかもそこで主人公・亜麗の隣にいるのは、メインヒロイン(推測)の幼馴染・麻実なんですよ。
普段は亜麗のセクハラ紛いに振り回され暴力ヒロインとして確固たる地位を築いてしまっていますが、亜麗の心の傷を誰よりも理解しているというのが伝わってきて、すごく良かったです……!








警告DANGER警告DANGER警告


ここから酷評と邪推の時間です



















公式あらすじですが……


応募原稿を基に書いていたりしません?










全然本編と噛み合わないんですが。




前半はまだ概ねストーリーに沿っています。

世界が変わったのは「とある事件」ではなく伊邪那美の神としての影響力であり、表出した最初の現象は地震なのでそれを指すにしても「とある事件」ではなく「ある日を境に」だろ、とか細かい部分はありますが後半よりはマシ。

その後半ですが……






「いきなりカンストできちゃう武器の創造に成功して!?」

⇒してませんよね!?!?
何度読み返してもマミミン・モンローしかしてませんよね!?
そもそもステータス上昇系の話、一ミリもありませんでしたよね!?






「しかもいくらでも妄想して作り出すことが可能!?」

⇒作り出すのは「想像力」ですよね!?
武器に力を注入する時の源が「妄想力」ですよね!?
しかも妄想力は、使いすぎると下半身にくる有限なものなんですよね!?!?
現に後半のバトルで、亜麗は盾を作り出せないほど疲弊しちゃってましたよね!!?






「日常ではさえなかった男の大活躍劇」

⇒さえなかった描写無かったですね!!!!
むしろ自作の漫画をクラスメイトに売るくらいには日常を満喫しているように見えましたが!!!
確かに過酷な過去はお持ちですが!!!さえないことは無くないですか!!!!??
ついでに今巻の段階では亜麗、あんまり活躍してないですね!!!
神器争奪戦を提案したという意味では参謀的に活躍してますが、以降感情の赴くままに動いていますからね彼!!
基本時間稼ぎしかしてないですし!!!!
むしろ麻実のほうが大活躍ですよ!!!





「異世界クリエイトバトルコメディ!」
⇒想像力を武器にして創造する要素を入れたかったのは分かるんですが、その字面だと世界創造系になっちゃいますね!!!





以上のことから、少なくとも出版されている完成稿とは別の文章を基にあらすじを作っているのだと思われます。
もしかしたら最終稿直前くらいで丁度このあたりを書き直して修正が間に合わなかったとかなのかもしれませんが……
私はあらすじ読まずに買うタイプなので問題なかったですが、これ詐欺レベルですよ?
カンスト武器の無限創造による戦闘と、柔軟な発想で戦況に応じた創造をしていく戦闘じゃ、全くの別物です。
陽気最速スカーフガブリアスと、さめはだゴツメ耐久ガブリアスくらい違います。








あとタイトル。


「異世界」
⇒分かる


「ゲーム」
⇒三国神合戦を「ゲーム」という括りにして良いのであれば良いですが。
本文ではルールブックは存在していましたが、誰かゲームと評していましたっけ……?
一番最後に「ゲームのような戦争」と亜麗が称しているように、これは戦争であってゲームではないと思うのですが。


「神話大系」
⇒「大系」とは、ある分野についての著書は文献をまとめたもの。
古事記をきっかけに日本神話の神々と戦をする話にこの単語を使うセンスは素晴らしい!
ここは褒める



「可愛い女神のお願いなので」
⇒可愛い女神のお願いだから引き受けたわけでは無いですよね。
亜麗が豊かな想像力で最後の人類の心を慮り、そんな寂しい想いをさせたくはないと思ったからですよね?
防波堤での亜麗と麻実のシーンを否定するかのような理由付けに、流石におこです。



「ユニークスキル」
「神職」とそれに付随する特殊効果はありましたが、ユニークスキルは登場していませんね。
今後登場するのでしょうか?
……そんなネタバレある?


「異世界を少しひねってくる」
⇒これも1巻時点での話ですが、亜麗には「ひねってくる」って言えるほどの戦闘力は無かったですよね?
むしろひねられるくらいの勢いでしたが。




あと、出版戦略上仕方ないのかもしれませんが、あの終わり方をしておきながらタイトルに数字も上下も付いていないのが不思議でなりません。
2巻の発売が前提となった構成なのに……






しょうもないことしかメモってなかったのと、あらすじへのツッコミで疲れたので読書メモは省略。






まとめ





読み終わったその瞬間までは面白かったので、本文的には何も問題なく楽しめたというべきでしょう!
「オタクであることが普通な世界」を作っておきながら異世界が舞台かい!!という高度で大掛かりなボケだと捉えれば、ギミックの無駄遣い感も消化できるので問題なし。

問題はあらすじとタイトルが本文と乖離しているというところで……
酷いってもんじゃないですよ、最早別作品ですもん。




何というかそんなわけで。
大きなプラスを大きなマイナスで相殺して、総合的には小さなプラスくらいの不完全燃焼感が強い作品になってしまっています……
これだけのマイナスを感じさせながらプラスに留めるくらい、本文は大好きなので2巻以降のパロネタ&シリアス展開には期待したいです!!




超個人的なまとめですが
26000円投資で27500円回収した昨日のスロット稼働みたいな一冊を昨日のうちに読み終えたのは、何か縁を感じます。




以上!





今日のラノベ!



顔が可愛ければそれで勝ちっ!!


顔が可愛ければそれで勝ちっ!!
バカとメイドの勇者制度攻略法

著者:
斎藤ニコ

イラスト:
もきゅ

レーベル:
角川スニーカー文庫


【あらすじ】

豪華な設備と自由な校風、そして「なんでも願いが叶う」とされる謎の制度<勇者制度>で有名な姫八学園。青春を求めて入学した俺、国立大理を待ち受けていたのは―築118年の超オンボロ男子寮!?しかも「ダイリ、新婚生活の新居はここ?」金髪碧眼幼馴染・南恋から逃げ切れず俺の青春は終わり……のはずが、女子寮メイドの東條風花さん(巨乳美少女)と仲良くなり一変!俺の部屋で一緒に勉強したり、裸を見たり(不可抗力!)と、まさに青春―と思っていたら、「私、退学になるんです」と告げられ!?そんなのダメだ!!男子寮のおかしなバカ達と一緒に<勇者制度>を使って東條さんを助けるんだ!!





感想:★★★★★





答えは最初に提示されているのである。









第23回【春】スニーカー大賞「特別賞」受賞作!
広大な敷地と膨大な生徒数を誇る姫八学園で、オンボロ男子寮の改善と苦学生メイドの授業料のため一致団結して奮闘する物語!!
……のように見える青春バカ騒ぎ!!





『バカとテストと召喚獣』の新世代が現れた!!というのが読後の印象です。
あまり他作と比べるのも良くないという意見もあるかと思いますが、この作品の場合触れないほうが逆に感想として不自然になりそうなので。






1ページたりとも抜け目のないボケの応酬にページを捲る手が止まることはなく、
ただの高校生とは思えない登場キャラの濃さに飽きることもなく、
不遇な待遇とヒロインの状況改善を求め決起する勇敢さがあり、
主人公の大理をめぐって繰り広げられる女性陣のバトル(もとい物理的に猛烈なアタック)にドキドキし、
回収されたところで伏線として機能していたことに気が付く巧妙さも併せ持ち、
シリアスなシーンもギャグと化す。






上に挙げたのは、『バカテス』との共通点……ではありません。
全てこの作品を読んだ直後に「魅力的だ」と感じてメモしていた部分です。
列挙した後に「……これバカテスと同じ要素じゃね?」と気づいて、そこからは共通因子探しをしたりもしましたがそれについては割愛(それこそキリがない)。



『バカテス』を引き合いに出してでも書き留めたかった感想は、


「ここまで質の高いボケが降り注ぐラノベは久々に読んだ!」


ということです。
ニュアンスとしては最近のがつまらないというより、伝説クラスの作品と比肩しうる作品が出てきてしまったという方向で。
いや、本当に今パラパラ捲りかえしていますが、どのページ開いても誰かしらが突拍子もない行動なり発言なりしているんですよね……
何この密度……







キャラの話。

東條さんが可愛いの……!
容姿もすっごい可愛いし、オンボロ寮ですら何かしら良い表現ができないかと考える健気さもまた可愛いの!!
最後の東條さんのイラストを見て「あ、僕はこのイラストのこの表情が見たくて読んでいたんだな」って腑におちる感覚があったのも納得の可愛さ。
この感覚すらも計算されて生み出されたモノなのかもしれないと思うと、恐ろしいまでの構成力に震えます……



恋も、今回は東條さんのフォローに回っていたので控えめ(?)でしたが、大理への気持ちはあんなものじゃないというのが伝わってきています。
今巻でも十分ですが、もっとすごい行動をしてきたとしても不思議ではない猛烈な愛を感じます。
既成事実を作ろうとしないあたり、本人的にはセーブしてますよねアレ。




男子寮の同室メンバーずは、筋肉盗撮抜刀というそれぞれの鉄板ネタを幾度も形を変えながら繰り出してきますが、女性陣が突拍子なさすぎる分安心感すら覚えます。
安心感のある笑いとは何なのか……(笑)






読書メモ




6p:濃い濃い濃い
⇒麦茶だと思って飲んだら濃縮めんつゆだったみたいな衝撃的なスタート。
あらすじ読まない派の私があらすじ読んだ上で見誤るレベルの笑いの密度でした!



136p:世界に住みたい
⇒もしかしたらこのページが今作で唯一真面目一辺倒だったのでは……?
この発言、真意はなんとなく汲み取れるもののギリギリ把握しきれない所を突いてきた感あって良い塩梅だと思います。



138p:変な間
⇒「……」で表現される変な間ってなんか不思議ですよね……
普通に会話してる時も三点リーダが入りそうな間っていくらでもありそうなのに、それって「変な間」ではなく「間」じゃないですか?でもそれを感じ取るのは我々の肌感覚であるわけです。
一方それが文章媒体での会話になると、三点リーダひとつで肌感覚を可視化することができるわけですよ。
もうちょっと拡大解釈してしまえば、「心」っていう観測できないものを間接的に可視化する文字という文化ってすごいですよね……って思いました。
そういうシーンではなかったんですけどねー……





まとめ





頑張って言葉を尽くしましたが、最終的には「面白かった!!」で締めくくるのが一番しっくりくる気がします。
笑いの流れに身を任せて揺蕩うの最高でした!


ほんとスニーカー文庫さんはこの作品を埋もれさせちゃアカンですよ……!
それはあまりにも勿体なさすぎます……!
なんとしてでも看板作にまで昇りつめさせてほしいと思います。



以上!



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