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今日のラノベ!

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賢勇者シコルスキ・ジーライフの大いなる探求

〜愛弟子サヨナのわくわく冒険ランド〜

著者:

有象利路

イラスト:

かれい

レーベル:

電撃文庫


【あらすじ】

 「ところでコレ、ホントに出版するの?」
 編集長の鋭い眼光とその言葉に、担当編集の命は風前の灯火であった。
 本作は『賢者にして勇者である最強の称号《賢勇者》を持つ男が、弟子(おっとり巨乳美少女)とともに社会の裏に隠れた悪を断罪する』という“ザ・今時のライトノベル作品”としてスタートした。
 だが作家からあがってきた原稿は、全裸のイケメン(賢勇者)をはじめ、筆舌に尽くしがたい変態仲間たちが織りなすナンセンスギャグギガ盛りの――いわば「なぜか堂々としている社会悪」的な何かであったのだ(ついでにヒロインの胸も削られていた)。
「だ、出版(だ)します! 面白いですから!」
 超言い訳っぽい担当の言葉は真実か!?
 ――その答えは、君の目で確かめろ!




感想:★★★★★







いやぁ、酷かったです……(褒めてる)






何故これが天下の電撃文庫から発刊されたのか、読み終わった今とにかく不思議でしょうがない(褒めてる)





まず、読了後……というか表紙捲って扉絵見た瞬間からずっと頭の中をグルグルするワードを紹介しますね。






「ヤバい」
「酷い」
「よく商業に乗ったな」





いやだってさぁ!!!






これだもんなぁ……!!!




仮にそこを切り抜けたとしてですよ??



その先に待ち受けているのは本文始まって6p、掴みの挿絵で繰り広げられる…………蛮行!

まさに悪逆非道!!






何なんですか??!!
巻通して、何でこの作品の肌色比率の9割を男が占めているんですか???







罵倒(褒めてる)してると不安になってくるので何度でも繰り返しますが、クッッソ面白かったです!!




「クッッソ面白かった」の「クッッソ」にアクセント記号8つくらい付いてますけど。






本当にコレを成立させているバランス感覚、凄いです。


アウトかセーフかで言えば余裕でアウトなパロディと、汚い絵面を面白おかしく描き切る文章画力、最終的に1本の筋のある作品として纏めあげる展開とそれを踏まえた空気感の作り方。


そして、これらの真面目な考察をハチ公前でしてる自分に、つい「俺、何やってるんだろう」って思ってしまうくらいヤバくて酷くて馬鹿みたいなネタの奔流。





想定の3倍くらい酷かったです!
最高に面白かった!!!





読書メモなど、ネタバレ込の感想は後日追加致します!



以上!




















〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






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今日のラノベ!



三角の距離は限りないゼロ 3


三角の距離は限りないゼロ 3

著者:
岬鷺宮

イラスト:
Hiten

レーベル:
電撃文庫


【あらすじ】

 文化祭実行委員なんて、柄じゃない。でも僕らの関係を変えようとする春珂の願い、春珂を想う秋玻の気持ちから委員として動き始めた僕は、かつての僕を知る庄司霧香と出会う。再開なんてしたくなかった。霧香は僕が別れを告げたはずの「過去の自分」を育てた人だから……。
 華やかな文化祭の裏側で、彼女は僕らの恋に隠れた、何より僕が隠した欺瞞をこそ残酷に暴いていく。
 もう戻れない僕らの関係。揺さぶられる『僕自身』のあり方。そして、舞台の幕が上がる――。
 僕と「二重人格」の彼女たちが紡ぐ、三角関係恋物語。




感想:★★★★★




気づかされることの痛み















今記事は終始ネタバレありとさせていただきます!!


未読の方はご注意ください!!!














私、2巻の感想でこんな言葉を書き残していたんですよ。


みんなで幸せになる結末が訪れないことは分かっていますが、それでも尚願います。
どうか、みんなが後悔しない結末が訪れますように……





今巻、その「後悔しない結末」へ向かう為の物語でした。
自分の心に従うだけでも他人との付き合いで意見を変えるだけでもない。
己で考え、自ら道を拓き、時にはぶつかり、納得するまで諦めない。
そうする為に、今まで積み上がってきたものをリセットする。
そういうお話だったと、私は解釈しました。



皆に合わせていた頃の矢野くんを作り上げたと言っても過言ではない存在・霧香の指摘は、鋭く的を射たものばかりで、矢野くんのこれまでの成長に共感して読んできた私にも鋭いものがグサグサと……(笑)
……いや、割と笑えないレベルで。

でもそこはやっぱり矢野くんと同じ反応になるんですよね。
あれだけ言われても怒りは湧いてこなくて、否定したいけど出来ないくらいには身に覚えがあって。
どうしようもなく彼女の正しさを認めたうえで、「今の自分を認めてくれている秋玻を理由に」意地を張ってしまう……

ふむ……



あぁ、そういうことですか(毎度唐突に失礼します)。





恒例の感想書きながら考えている奴ですけれども、
今回秋玻は目の前で見てしまっているんですよね。作られた矢野くんによって周囲の歯車が噛み合う瞬間を。
決定打というほど強烈なものでは無かったでしょう。
ほんの1メモリ、2メモリ気持ちが傾いただけ。
でも春珂の気持ちを知っていて、霧香の指摘に怒りつつも部分的に納得していた秋玻だからこそ、矢野くんに「選択してもらう」方へ向かったのかなぁと。






百瀬の「恋は終わり際が肝心です」というフレーズが今巻で登場した時には、思わず自分があの完結から今まで生き続けてこられた事への感謝と感動でガッツポーズを決めましたが、決して『ももせ』ファンへのご褒美というだけではありませんでした。
今巻はまさしくひとつの恋の終わり際であり、それはまた三角関係の本格的な始まりでもあり。
4巻は矢野くんの感情が大変なことになっていそうですが、そんな矢野くんに対して春珂と秋玻がどんなアプローチをしてくるのか……楽しみです!!




私はこの作品のファンであり、岬鷺宮先生の大ファンです。
だから、あえてこう残します。






ハッピーエンドじゃなくても良い。
失恋が待っていても良い。

三人の三角形の恋の終わり際に、後悔がありませんように。





















つらいようぅぅぅぅぅぅぅ……………











以上!




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今日のラノベ!

三角の距離は限りないゼロ 2


三角の距離は限りないゼロ 2

著者:
岬鷺宮

イラスト:
Hiten

レーベル:
電撃文庫


【あらすじ】

 一人の中にいる二人の少女「秋玻」と「春珂」。二重人格の彼女たちと触れ合ううち、僕は秋玻と恋人に、春珂と親友になった。
 そんな幸福にどこか浮かれていたある日、僕らは友人の須藤伊津佳から相談を受ける。告白をされたという相談――その相手は、同じく友人の広尾修司。それを知った僕らは、二人の仲を取り持つために奔走し始め……けれど、そのとき僕は、まだ気づいていなかった。その出来事が僕らの不確かな関係を、秋玻と春珂を大きく、変えることに。
 ――僕と彼女と彼女が紡ぐ、不思議な三角関係恋物語。
 




感想:★★★★★





私には、好きだと叫ぶことしかできない…………ので叫びますけど、






好き!!!!!!!






この作品が!!!

岬鷺宮先生が!!!






好き!!!!!!!








……というところからお送りいたしますは、『三角の距離は限りないゼロ』という名の聖書の第2巻の感想でござい。





今回も岬鷺宮先生の過去作とのリンクが幾つもありました。
そこを拾う感想を書き残したいのでネタバレ注意報を発令させていただきます。



ご注意の程、お願いいたします。












1巻で保留になっていた矢野くんの秋玻への告白、その返事をするところから始まり。
初々しい「恋人」としての関係を楽しむのも束の間、『読者と主人公と二人のこれから』から登場していた須藤と修司の関係がついに進展……するのか?というところが今巻の大きな流れ。



秋玻と矢野が付き合い始めたことに触発されたのも間違いなくあるでしょうけど、修司の須藤を想う気持ちが(高校生にして)熟成されたものであることは当然皆承知。
そのうえで、「恋愛って、恋って感情って何なんだろう」「好きになるって、付き合うって何だろう」っていうことを若者らしく迷い、戸惑いながら考えて、自分なりの答えを出していくんです。

岬鷺宮作品群の原点というか、こと現代・青春系に限るならこの試行錯誤は先生の全ての作品に当てはまると思うんですが、それでも何度読んでも廃れない良さがあります。
納得はしても締め付けられるような苦しさがあって、読者的な最善でなくても、彼ら彼女らにとっての最善はここだったんだなっていう安心もあって。




で、今作の最大の原点回帰は、主人公がその葛藤を見守りサポートする立場にあること。
リターン・オブ・ザ・『失恋探偵ももせ』なんですよ!

過程における立場の差こそあれ、他人の恋を間近に見ながら自分の恋路を見つめていくこの感じ。
あぁ懐かしい……
そして苦しい……



そう。

なので210pで百瀬先生が出てきた時、なんか妙に納得したんですよね。
間違いなくこの本は『三角の距離は限りないゼロ』の2巻であって、須藤と修司を傍で支えていた矢野と秋玻/春珂との関係に決定的な変化を生むお話です。
ですが、それと同時に『失恋探偵ももせ』の4巻として受け取ることもできるのかなって。

「好きな人」に好きになってもらえる幸せ、「好きな人を好きな人」を好きになってしまった葛藤・そこからの踏み出し方、「好きだけど“好き”ではない人」に好きだと言ってもらえた時の葛藤。


登場人物や世界観よりも核心の部分で『ももせ』で、その象徴としての「ももせ」だった。
私はそう捉えようかな、と思います。







そうだ。

今巻もイラストを使った仕掛けが素晴らしかったです!!
特に扉絵と挿絵を使った春珂の「ひと言」がですね……本当にもう……憎いまでに好き……
扉絵の反対側では決定的なワードを「言って」て、片側では「言って」ないとかもう……なんなの……





Hiten先生も大好き……!






そういえば表紙の子って「どっち」なんでしょう。

1巻ではスマホが付いてて(音楽を聴ける状態で)近くにレコードもあったので秋玻、2巻ではスマホが付いてなくて地球儀がある(周りの世界への憧れがある)から春珂、だと予想していますが……


ん?
3巻の表紙はどうなるんでしょう……?










えー、手元に本があると楽しめるであろう読書メモのコーナーです。
珍しく後半にいけばいくほどメモの密度があがります。





読書メモ




10p:10日待って
⇒ついに『僕らが明日に踏み出す方法』とのリンク来ましたね!!!
ずっと変わらず友達で居続けるものだと思っていた男子に告白された女子の図、そして返事まで「10日待ってほしい」という図(見返してみると『ぼくあす』256pにしか書いてないみたい?プロローグでは「あと六日」というだけなので)。

『ぼくあす』の山田も、今作の須藤も、自分の気持ちが友情なのか恋愛なのかで悩む面と、今までの関係を壊さないようにするにはどうしたら良いのかで悩む面が半々で、ほんと良い子たちですよねー……
ループしなくてよかった



60p
⇒好きなセンテンス!


「その一つ一つが大切で愛おしいストーリーで、それを思うと、この世が隠し持っている物語の総ページ数に、そこに含まれる感情の膨大な洪水に、飲み込まれそうな気がした」


来年使う手帳の最初のページに書いておこうと思います。
なんだろう……
ここでは矢野は身の回りの恋模様に思いを馳せているのだけど、恋愛に限らず、普通に生きているだけでは感じ取りきれない感情や物語があるのだということを思い出させてくれる、そんな素敵な言葉だと思います。



74p:細野と時子
⇒『読者と主人公と二人のこれから』の2人が本格参戦!
障害をひとつ乗り越えて恋人としてうまくやっていってる先輩として、修司と須藤をよく知る友人として。
そして、「トキコと時子」「秋玻と春珂」、二面性を持つもの同士として。
良いアクセントで、良い絡みでした!!



165p:頭に針金みたいなの
⇒これでゾクゾクしてる秋玻を無限に眺めたい……





173p:終電(池袋)
⇒どうにかこうにか頑張れないかと検索してみましたが、やっぱり0:37発の山手線渋谷新宿方面行きに乗らないと、近くまで行くのも厳しそうでした……
……ほら、秋玻なら時刻表トリックとか使いかねないから調べとかないとな、って。



188p:だよねー!
⇒知ってたー(涙目)
あああああああああああああ!!!!!!(涙目)




209p
⇒秋玻がね、恋っていう感情の具現者として生々しく存在していてね。

綺麗で尊いものなんかじゃないと宣言する様がかっこよくて、艶かしくて。
好き。



210p:千代田せんせー
⇒おいでなさいました、千代田先生。
このシーンと、270pからのシーン。
2箇所でしか登場していないのに、この存在感。
さすが失恋探偵……



220p
⇒『ぼくかの』のエピローグで打診されていた『十五歳』のアナザーサイドが既に書籍化されている世界……!
柊ところ先生の筆、めっちゃ早い……!



240p:光と闇
⇒「細野がデレた!!」っていう光
「春珂の望む事ってつまりアレ……だよね?」っていう闇

同時に味わえる1ページでした。
お得!!(やけくそ)



243p:ショウ・マスト・ゴー・オン
⇒Show must go on.

「ショーを続けなければならない」、転じて「絶対に後に引けない正念場」という意味ですね。
個人的にはアイマスのOPで知った言葉。
細野サイドの『十五歳』を読み、踏み出すと決めた矢野の決意の章。
良かった……



269p:傷つくこともできない
⇒今巻『三角の距離は限りないゼロ 2』はプロトタイプがカクヨム上にて公開されていて、その更新情報は岬鷺宮先生のTwitterの通知をONにしている私の目にも留まってはいました。
書籍になってから読むと決めていたのでカクヨム版は読んではいませんでしたが。
ただ、その章タイトルは目に入っていて。
この「傷つくこともできない」ってタイトルを目にした時の「(あっ、やばいやつだ)」ってなったのをよく覚えています。
もちろん展開は全く分からず漠然としたものでしたが、読んでみたらやっぱりヤバかったですよね。

千代田先生は把握していそうでしたけど、つまり須藤の本当の気持ちって……そういうことですよね?
だから「傷つくこともできない」っていうことですよね?



つらい



275p:婚 姻 届
⇒この千代田、人妻である


とか冗談挟まないとやってられねぇよ!!(アルコール2本目)って感じなんですけど、心の底から祝福する気持ちが大半を占めていることだけは主張しておきたいです。
本当に、本当におめでとうございます。
九十九と百瀬、二人のこの先の人生に幸多からんことを。

…………野々村百瀬かー(ニヤニヤ






まとめ





秋玻と矢野と春珂。

いよいよ三角の距離が限りないゼロに近づきはじめてきたわけですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私は気が気じゃありません。
私にはどうしようもないですがどうしましょう……





みんなで幸せになる結末が訪れないことは分かっていますが、それでも尚願います。
どうか、みんなが後悔しない結末が訪れますように……




以上!






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今日のラノベ!



陰キャになりたい陽乃森さん Step.1


陰キャになりたい陽乃森さん Step.1

著者:
岬鷺宮

イラスト:
Bison倉鼠

レーベル:
電撃文庫


【あらすじ】

 陰キャと陽キャ――俺たちに課せられた、透明な上下関係。お互い理解し合うことはできないし、そばにいても生まれるのは不幸だけ。だから俺は思っていたんだ。陰キャと陽キャは、別々に暮らすべきだと。なんなら、学校や自治体レベルで、隔離して生きていくべきだと。
 なのに――そんな俺らが集う通称「陰キャ部」。陰キャだけの安息の地に、彼女はやってきた。
 陽キャの中の陽キャ、リア充中のリア充、陽乃森さん。
 しかも、彼女は……
「わたしに陰キャを教えてよ!」
 なんて言い出し――え、ちょ、本気!?自分が言ってることの意味わかってる!?
 わかり合えない俺たちの、異文化激突青春ラブコメ!





感想:★★★★★








大の岬鷺宮先生ファンでありながら積んでしまっていた今作、ようやく本棚から引っ張り出して読むことができました!




代表作シリーズと同様に現代を舞台にしつつ、どこか賑々しい雰囲気漂うキャラ観で序盤は少し戸惑いました。
ある意味それを察していた事こそが積んでいた理由だったのかもしれません。
「え?岬鷺宮先生が「陰キャ」って言葉をお使いに……?」という謎の動揺。



本の序盤から中盤にかけては、まだ動揺の最中でした。
主人公の鹿家野をはじめとした陰キャ部の面々の言動はスルリと入ってくるんですが、陽乃森さんがとにかく馴染まない。
文章的にではなく、なんというか存在そのもの、雰囲気が。
勇者パーティに堂々と魔王が混じっているのに誰も何も気にしないみたいな。




ねー?
もうそれがどうですか、200pで爆発するわけですよ。

そんでもって210~213pにかけての視覚的な仕掛けまでハマって鳥肌ゾワゾワですよ!!!!







キタ━(゚∀゚)━!

本気ハジマッタ━(゚∀゚)━!







といった感じでそこからはもうあっという間!!
「正しい」はずなのに「間違っている」としか思えない状況にズッタズタになって、「間違っている」はずの「正しい」状況へと向かっていくフィナーレがズッタズタになった心に染み入り。
ラストの陽乃森さんの一言で爆発四散しました。



すごかったです!
毎度「凄いな!」って思っていますが、今回もすごかったです!!!

いつも本当にありががとうございます!!!!(?)









読書メモ




51p:タワマン
⇒陽乃森さんの自宅へ初訪問するところ。
……なんですが、何故「タワマン」とメモったのか覚えていないんですよねー。

でも、コンシェルジュのいるマンション良いですよねー。
佐○とかヤ○トとかの時間指定破りのイライラが無くて済むって素晴らしい(発想が庶民)
あ、でも住むなら下の階が良いですね。
本持って帰る時に大変なので(やはり庶民)



153p:洗濯機
⇒ゲーセンにある洗濯機と言えば、皆大好きmaimaiですね!
稼働当初は割とやっていましたがenjoy勢の域を出ず、結局トータル20クレくらいしかやらなかったんですよね……
ルカルカは楽しい。



172p:ロジ夫
⇒陽乃森パパだと動物的カンが告げている

↑ここまでメモ原文ママ
まー綺麗に岬鷺宮先生の手のひらの上でクルクル舞踊っていますね。
芸術点あげたいくらいです



239p:「はああああああああああ!?」
⇒良いシンクロ体験でした



284p:ポメラ
⇒えーっと……、ポメラが一切注釈無しで出てきてびっくりしているんですが、これ普通のラノベ読者にはポメラが何かって伝わっているんでしょうか……?と心配になる文具担当書店員。
書店員になって初めて知って、未だ売れる気配が微塵もないんですが世間的な知名度は如何程なのか……
とりあえず宣伝しておきます。


デジタルメモ「ポメラ」






大手文具メーカーのキングジムから発売されているデジタルメモ。
主に「ポメラDM200」と「ポメラDM30」の二種類で、前者がDSみたいな折りたたみ式、後者はさらにキーボード部分が折り畳めてコンパクトになります。
私の店で取り扱っているのがコンパクトな「DM30」のほうなのでそちらについての話になりますが、特徴としては、

・「パッと開いてすぐ起動」というコンセプト通りの速度感
・電子ペーパーディスプレイ搭載
・ATOK for ポメラを搭載、快適な日本語入力
・QRコードを使いスマホへデータを送ることができる
・PCへはmicro USB、SDカードで転送可能
・乾電池による長時間駆動、充電いらず


などです。
今回は陽乃森の妹ちゃんが学校で執筆作業する際にポメラを使用していましたが、執筆の他にも会議のメモや、電車の移動中の資料作りなどにもオススメです。
是非是非。




295p
⇒陽乃森の締めのセリフ、本気でゾワっときました……
何なのこの妖艶さは……
すばらし……






まとめ





いやー、それにしてもエっっロい格好してますね、陽乃森さん。
何なんですかその胸ガバは。
高校生のしていい格好なんですか????ありがとうございます。




最近は新作消化も忙しくて中々既刊に手を出せていませんが、ちゃんと時間作って2巻も読みたいです!
むしろ読まねばなるまいて。
聖書(※『三角の距離は限りないゼロ』)の2巻が出るまでには……




以上!


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どもー!
デスカイザーです!



ちょっとの断捨離で身を引き裂かれるような思いをして、半日ゴロゴロしてました。
今回はCDと同人誌でしたが、このあとラノベも手持ちの2割くらい手放そうと思っているので……精神的な余裕が足りないです。

中古で買ったきりの有名シリーズとかは自炊も視野に。
……個人所有目的の自炊って著作権的にセーフでしたっけ?
先日書影ツイートが想定外の反応になったことですし、近いうちに調べておきましょう……




では、今日のラノベ!

タタの魔法使い 2


タタの魔法使い 2

著者:
うーぱー

イラスト:
佐藤ショウジ

レーベル:
電撃文庫


【あらすじ】

 一つの高校が突如異世界に消失しあ衝撃の「ハメルンの笛吹事件」から三年後、新たな学校消失事件が発生する。
 私立折口大学附属高校の1100名を超える生徒たちは、タタの魔法使いの妹カカにより異世界に転移させられる。
 地下に出現し、巨大なダンジョンと化した校舎で始まる一ヶ月間の異世界生活。
「私達の夢は、ここで叶う」
「私は、みんなと協力しあいたい」
『将来の夢』の力でカリスマ生徒会長となった藤堂瑠奈率いる生徒会執行部と、二年三組の無敵のリーダー夜木秋の活躍により日本への帰還を目指す生徒たち。
 生存者数、推定77名。壮絶な異世界サバイバルが再び幕を開ける。





感想:★★★★☆




自分でも引くほど長くなったので、
最後に書いた「まとめ」をここに引用して概要とします。


1巻で感じた不満は概ね拭われ、良い所は伸ばされた印象。
ただし、また新たな不満が生まれてしまい……★5を付けるにはあと一歩という感じです。












まず、1巻の感想(デスカイザーのラノベ日誌『タタの魔法使い』)で私が挙げたプラス・マイナスポイントに沿いながら、2巻を見ていきたいと思います。


プラスポイント



・こんなの見たことない!
・青木(弟のほう)いじり(ただしマイナスでもある)
・豆知識の挿入(正常性バイアスなど)
・生徒の勇姿
・あとがき(青木)に出てきたネネって何者!?





【こんなの見たことない!】に関しては、2巻なので当然薄れる部分があります。
「唐突に現れた異世界の神の手により学校ごと異世界に飛ばされる」という概要は同じなので。

ですが!おばあちゃんと犬の巻き添え転移!!
これは大いに驚かされました!!

先生と生徒、守衛さんくらいが関の山であろう学校まるごと転生ものに一石を投じたのではないでしょうか?!
だってとある先生の血縁とはいえ、ただの近所の人!!
この点だけは何と言われようとも無限に推していきたいです。
おばあちゃんと犬、転移。




【青木いじり】は、青木が居ないですからね。
……と思って安心していたのに冒頭21pで出てきましたよね、青木いじり。
ちゃんとカウントしてないんですが、結局2回か3回出てきたんでしょうか?

ただ、今巻は1巻よりも物語性が増したと言いますか、「事件を記録した出版物」としての側面がやや弱くなっていたので、1巻で感じた「被害者感情を慮って……」という気持ちは湧きませんでした。
湧きませんでしたが、出版物は出版物なので冷静に考えると「どうよ?」ってなるかもしれません。



【豆知識の挿入】は……ありました……よね?
うん、あったと思います。
それなりに。
「2018年問題」とか。

豆知識とは若干系統が異なりますが、今回は「ネット上・第三者の“事件”への態度」について大きく取り扱っていました
政治だったり芸能だったり、昨今のSNS上での過剰な炎上騒ぎに疑問を呈していて、その点については深く考える良いきっかけになり得ると思います。
この作品のスタイルだからこそできる問いの投げかけ方なので、ここは今後も是非伸ばしてもらいたいです。



【生徒の勇姿】は、二年三組という集団にのみ目を向ければ非常に強く、学校全体に目を向けると非常に弱くなっていたように思います。
ただ、これは意図的に作られたメリハリだと思うので、高く評価したいです。
……言い方が何様だという話ですが他に言い回しがごめんなさい。

今巻の最大のポイントは、二年三組という集団における夜木秋と、高校全体という集団における藤堂瑠奈、2人のリーダーの対比です。
これは「全生存者推定77名、うち二年三組全員生存」という結果からも明らかです。
リーダーシップを発揮するような夢の叶え方をした両者が、どういった過程の違いからこうした結果の違いを生むことになってしまったのか。
その肝心な部分を未だ消化しきれていない部分がありますが、ザックリまとめるならば「自分のための夢」か「他者への尊敬に根ざした夢」かの違いでしょうか。

……あー、でもこれ「分かりやすい結果を伴った最善だったかもしれない過程」と「結果からは分かりにくいが最善だったかもしれない過程」に分けられるとも言えるのですごい難しい……
表に出るか否かで言えば相田くんもそうですし、そんな感じのテーマが隠されているのかもしれないですね。



【ネネって何者!?】に関して、1巻の感想で ①N ②ふわっふわん ③縫口&菊池 という予想をしていましたが、今のところ②ふわっふわん っぽいんですよね。
あとがき(青木)の今回も見守ってくれた発言を鑑みるに。
もっとも、姿かたちを変えて同行していたという線も残されているので断定はできませんが。






マイナスポイント



・青木いじり(ただしプラスでもある)
・展開示唆のオンパレード
・インタビューと地の文を混同して読んでしまう
・過剰な日本礼賛
・情緒不安定な文章構成
 (ex. “ここで、卒業文集に面白い夢を書いた子を紹介したい”)
・絶望させきらないラスト





【青木いじり】については上述の通り。


【展開示唆】については今回もありましたが(読書メモ参照)、量や入れるタイミングが素晴らしく、今回はびっくりするほどプラスに働いていたと思います。
油断してるところにスッって入ってくるんですよ。
スッって。


【インタビューと地の文の混同】は今回は起きませんでした。
少なくとも私は。
私がこの文体を読むのに慣れたのか、うーぱー先生がこの文体を使いこなすようになったのか。
真実は闇の中、というか他の人の感想をリサーチしていないので不明です。
個人的な感覚としては文章自体が読みやすくなっていたのだと思うんですが……



【過剰な日本礼賛】は無かったと言って良いと思います。
少なくともメモってないですし、そんなシーンがあったという記憶も無いです。




【情緒不安定な文章構成】も改善されていました。
「てにおは」がおかしい部分もありませんでしたし、あまりにも急な場面展開もありませんでした。




【絶望させきらないラスト】、これに関してはウ~~ン……どうでしょう。
何というか救いのあるラストで煮え切らない部分があるような、あのラストだから最後まで対比が生きていたと言えるような……
その「夢」が有りなのなら、もうちょっと全体的に救いのあるラストになるべきという思いもありますし……











既に長いですが、次に2巻個別での感想






相田と夜木の関係性がすっごい素晴らしかったです!!!


うまいシステムを考えたなぁ、と感心しきりです。本当に。
おばあちゃんと犬の転移が良いヒントにも隠れ蓑にもなっていて、あと学校名もね、意味がありましたね。
学校まるごと異世界転移という状況からどんなイレギュラーが起こるのか、それを考えてしっかり練っているのが伝わってきます。
……これ以上は致命的なネタバレになるから口閉じます!
…………すごい良かったよ!!!!!






はい、では引っかかった点について手短に。

すごい根本的なところでどうでもいいところでもあるんですが、校舎が地下に転移したのをダンジョン化と言い張るのに無理を感じます。
別の夢によってパニックホラー化したわけですが、それが無かったらただの地下建造物では……?
宝箱とか、モンスターの配置とか、なんか、こう……オウルさん!『魔王の始め方』のオウルさん!!貴方のせいでダンジョンへの拘りとかいう謎の視点が出来上がっちゃったじゃないですか!!!もう!!!!!

まぁでも、はい。
ダンジョンについてはそんな感じです。はい。





あとは転移前の人数に対しての生存者数の問題。
もっと言うと、最後の最後で校舎の崩落に巻き込まれて死亡した生徒の数の多さですね。


全校生徒が1150名、教師が68名(+おばあちゃんなど)。
生存者数が推定77名。

6.3%が生き残った、つまりは93.7%の関係者が亡くなったわけですね。

ではラストの校舎の崩落に巻き込まれたのは何名か?
カカの発言によれば1000名前後。

教師がスタート時に65名失踪あるいは消滅していて、最終日までの生徒死亡者数は明らかに二桁以内。
直前の戦闘による被害が全く不明ですが、少なくとも出口で大渋滞が起こるほどの生存者がいたのは明らかになっています。
集団パニックを描く側面やカカの非道さを見せつけるという理由があるので理解できなくもないんですが、少なく見積もっても500名前後が生き埋めになった展開はどうだったのだろうと思う気持ちが強いです。
あ、倫理的な問題ではないですよ?
1000名を超える登場人物に対して扱いの粗雑さが見えることについてどうだろう?ということです。


繰り返しますが理由は理解できなくもないんですけどね……











読書メモ





46p:2名
⇒スッと差し込んでくるのズルい。
山中の涙をスッと差し込んでくるの、ズルい……
ほんと、今回こういうスッと差し込んでくる事件の結末が良い方向に機能しまくっていて、素晴らしいと思います。



49p:ゴン……
⇒だからそういうとこだよ……
そういうスッと差し込んでくる、そういうとこだよ……



110p:ふわっふわん
⇒今巻も登場したことで、一気にネネ疑惑が深まったマスコットキャラ。
……さーて、このふわっふわんと一緒に出てきた「高橋さん」って見知らぬお姉さんは、本当に折口大学附属高校の生徒なのかなー?
記憶が正しければこのシーン以降出てきてないですし、ネームドキャラなのに卒アルに書いた夢の内容について触れてないですし、何より「○年の先輩・後輩」とかではなく「見知らぬお姉さん」という書き方がねぇ……
タタ、ネネによって救済されている説。

記憶にないだけで本編で高橋さんについて語られている可能性も大いにありますが!




155p:相田の涙
⇒だからそのスッって差し込(ry



198p:仮の姿
⇒ネネについての言及が。
「仮の姿が持つ能力」がふわっふわんの周囲の敵を察知する能力なのか、あるいはミスリードなのか……



206p:はぁ~~~~~~~~!?!?!
⇒何サラッととんでもない暴露しちゃってくれてんの~~~!!??

というところが相田と夜木の関係性が素晴らしいという話に繋がってくるところなんですが、ほんとココ凄かったです。
振り返ってみれば148pの藤堂生徒会長と夜木の初対面時のやり取りとか伏線になっていて、他の場面でもチラホラそういうのが散見されて、あー好き。







まとめ






1巻で感じた不満は概ね拭われ、良い所は伸ばされた印象。
ただし、また新たな不満が生まれてしまい……★5を付けるにはあと一歩という感じです。





最後の最後ですが、私は1つ謝罪をしなければなりません。
1巻の「まとめ」で、


間違っても折口大学附属高校を舞台に2巻とかやっちゃいけない


と書きましたが、全くいらぬ懸念でした。
マンネリ感はほぼ無かったですし、事件を通して切り取りっている社会性や民族性についてもハッキリと区別されていました。

本当に申し訳ございませんでした。







さて。
タタとカカによる転移が終わり、ネネは生徒サイドにいる訳ですが、3巻は一体どうなるのでしょう……?
新たな神?
あるいはタタの復活?(高橋さん?)



出……ますよね?






以上!



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