今日のラノベ!
ソハイーラの残滓って何!?
2巻読了後の私の悲しみを返してッ!!
そんな感じで、冒頭から心の叫びが全力でした。
驚き半分、喜び半分。
いやだって死者は死者、高次空間のクオリアとの接続が切れてしまったら、肉体は蘇っても魂の名前としてのソハイーラはもう戻ってこないって……
そう思って覚悟して読み始めたら、10pでソハイーラ in アサガヤシンが何てことないようにソハイーラの残滓と体内会話繰り広げるんですもん……
ソハイーラの口調で、ソハイーラらしい考え方で、ソハイーラらしい態度なのに、そこに居るのはソハイーラではない存在。
「AIのよう」と本文中で評されていましたが、まさにそれで。
人間では無いんですよね。
「AIでありながら人間のよう」であるアサガヤシンの真逆の存在とでも言いましょうか。
退場したキャラがずっとそこに居続ける虚無感は筆舌に尽くし難く、でも「そこに在る」ことに僅かな希望を持ってしまう読書体験。
2巻までがガツンと重い一撃を食らわせてくる系であるのに対して、今回はジワジワ追い込んでくる系でしたね!
とはいえ、とはいえ!
「ジワジワ」の1ジワあたりの情報量が大きいので読み応えが今巻もすごかったです!
アサガヤシンがいざという時のためのバックアップとして残した別個体・シンから始まる復讐劇と、そこから決定的に動き始めてしまうオクタヴィアヌスまでの流れとか、特に綺麗で好きです!
本体よりも怨嗟の想いが強く出てきているシンって人格、漢字の“真”ではなく英語の“Sin=(宗教・道徳上の)罪”に掛かっているんですよね、きっと。
人格の複製、死者蘇生、輪廻転生への叛逆に手を出し、神に等しいまでの支配力を持つオクタヴィアヌスへの殺意の現れですよ。
でそのシンが、あーなって、こーなって。
やれたと思ったらやれてなくて、でもやれてはいてみたいな(ネタバレ配慮)
オクタヴィアヌスのアレが決行されてしまう162p以降のシーンでは、いくつもの身体に入り込んだアサガヤシンの通してアレの惨劇を描いていたりします。
群像劇ならぬ個像劇。
「アサガヤシン」という概念が複製されて同時展開されているからこそ描ける一人称・多視点の良さが顕著に出ていて、とても印象的です!
あと「第四章・三次元ネルソンタッチ」はもう全体的にジワジワというよりジワジワジワジワジワジワみたいな。
アサガヤシンの複製、クオリアの抜けたソハイーラときて、さらに追加された「同一にして異なる存在」である組み合わせが、事態を明確かつ決定的なものに変えてくれたおかげで加速が止まりません……
あの人とあの人が帰ってきて、たかだか1巻分でしかないのに長らく別れていたかのような錯覚を覚えましたし。
冒頭から述べているソハイーラについても「この展開のためのAI化なー!」って納得する展開になっていましたし!
クオリアのある高次空間への意識的なアクセスが今後の展開の要(メモ)
最後の最後には「ありがとうっ!!!!」ってシーンと「だめだったかっっっ!!!!!」ってシーンがトントンと連続で来るので、ミリ残しだった読書HPが丁度削りきられるような感覚でした。
素晴らしいHP管理に拍手!
今巻も面白かったです!!
「楽しめば楽しむほどラストが響くので、魂をかけて楽しんでほしい。」
……と、今巻の帯コメントに寄稿させていただきましたが、えぇ、まさしくラストバトルで響きましたね!
特に「あの艦長」のあのセリフは、これまでのソハイーラの物語をどれだけ楽しんでるかで響き方が全然変わってくると思います。
私の心は感動で泣いた。
引きは「第一部・完!」みたいな印象だったので、願わくばこの先の物語も読みたいところです!
……どの星系がメイン舞台になるかとか、色々大変だとは思いますが!(荒廃した大地を想起しながら)
以上!
著者: | イラスト: | レーベル: |
---|---|---|
【あらすじ】 ソハイーラの身体に入り込んで彼女の身体を操作し、皇帝として立ちふるまうことになったアサガヤシン。彼のもとに、帝国軍を我がものとした憎き敵・オクタヴィアヌスが襲い来る。アサガヤシンは自身の「AI」としてのアドバンテージを活かし、操艦や増殖でアクロバティックに応戦。しかしオクタヴィアヌスは衛生サイズのAI「月」をはじめとする大艦隊を持ち出し、執拗に攻撃を仕掛けてくる。アサガヤシン=ソハイーラに逆転の機会は訪れるのか? 果たして敵の真の狙いは? そして、高次空間で人を繋ぐ“クオリア”がもたらす奇跡とは――!? すべての事象が明らかになる、驚天動地のシリーズ第三巻! |
感想:★★★★★
deskyzer /^o^\ラノベブロガー@nagahide324『無双航路3』読了!
2019/06/07 04:38:50
よがっだよおおぉぉぉぉぉ!!
ずっと「居た」彼女がそれでもなお「帰ってきた」ことに喜べることに、この作品の強さを感じました。ありがとうアサガヤシン!また会おうアサガヤシン!!
ソハイーラの残滓って何!?
2巻読了後の私の悲しみを返してッ!!
そんな感じで、冒頭から心の叫びが全力でした。
驚き半分、喜び半分。
いやだって死者は死者、高次空間のクオリアとの接続が切れてしまったら、肉体は蘇っても魂の名前としてのソハイーラはもう戻ってこないって……
そう思って覚悟して読み始めたら、10pでソハイーラ in アサガヤシンが何てことないようにソハイーラの残滓と体内会話繰り広げるんですもん……
ソハイーラの口調で、ソハイーラらしい考え方で、ソハイーラらしい態度なのに、そこに居るのはソハイーラではない存在。
「AIのよう」と本文中で評されていましたが、まさにそれで。
人間では無いんですよね。
「AIでありながら人間のよう」であるアサガヤシンの真逆の存在とでも言いましょうか。
退場したキャラがずっとそこに居続ける虚無感は筆舌に尽くし難く、でも「そこに在る」ことに僅かな希望を持ってしまう読書体験。
2巻までがガツンと重い一撃を食らわせてくる系であるのに対して、今回はジワジワ追い込んでくる系でしたね!
とはいえ、とはいえ!
「ジワジワ」の1ジワあたりの情報量が大きいので読み応えが今巻もすごかったです!
アサガヤシンがいざという時のためのバックアップとして残した別個体・シンから始まる復讐劇と、そこから決定的に動き始めてしまうオクタヴィアヌスまでの流れとか、特に綺麗で好きです!
本体よりも怨嗟の想いが強く出てきているシンって人格、漢字の“真”ではなく英語の“Sin=(宗教・道徳上の)罪”に掛かっているんですよね、きっと。
人格の複製、死者蘇生、輪廻転生への叛逆に手を出し、神に等しいまでの支配力を持つオクタヴィアヌスへの殺意の現れですよ。
でそのシンが、あーなって、こーなって。
やれたと思ったらやれてなくて、でもやれてはいてみたいな(ネタバレ配慮)
オクタヴィアヌスのアレが決行されてしまう162p以降のシーンでは、いくつもの身体に入り込んだアサガヤシンの通してアレの惨劇を描いていたりします。
群像劇ならぬ個像劇。
「アサガヤシン」という概念が複製されて同時展開されているからこそ描ける一人称・多視点の良さが顕著に出ていて、とても印象的です!
あと「第四章・三次元ネルソンタッチ」はもう全体的にジワジワというよりジワジワジワジワジワジワみたいな。
アサガヤシンの複製、クオリアの抜けたソハイーラときて、さらに追加された「同一にして異なる存在」である組み合わせが、事態を明確かつ決定的なものに変えてくれたおかげで加速が止まりません……
あの人とあの人が帰ってきて、たかだか1巻分でしかないのに長らく別れていたかのような錯覚を覚えましたし。
冒頭から述べているソハイーラについても「この展開のためのAI化なー!」って納得する展開になっていましたし!
クオリアのある高次空間への意識的なアクセスが今後の展開の要(メモ)
最後の最後には「ありがとうっ!!!!」ってシーンと「だめだったかっっっ!!!!!」ってシーンがトントンと連続で来るので、ミリ残しだった読書HPが丁度削りきられるような感覚でした。
素晴らしいHP管理に拍手!
まとめ
今巻も面白かったです!!
「楽しめば楽しむほどラストが響くので、魂をかけて楽しんでほしい。」
……と、今巻の帯コメントに寄稿させていただきましたが、えぇ、まさしくラストバトルで響きましたね!
特に「あの艦長」のあのセリフは、これまでのソハイーラの物語をどれだけ楽しんでるかで響き方が全然変わってくると思います。
私の心は感動で泣いた。
引きは「第一部・完!」みたいな印象だったので、願わくばこの先の物語も読みたいところです!
……どの星系がメイン舞台になるかとか、色々大変だとは思いますが!(荒廃した大地を想起しながら)
以上!