今日のラノベ!

ワキヤくんの主役理論


ワキヤくんの主役理論

著者:
涼暮皐

イラスト:
すし*

レーベル:
MF文庫J


【あらすじ】

 青春を最大限楽しむためのメソッド《主役理論》を掲げ、夢の一人暮らしを勝ち取った俺・我喜屋未那。隣に住む少女・友利叶も一人暮らしで、クラスメイトで、バイト先も趣味も嗜好も全てが同じ……なのに俺と真逆の《脇役哲学》を掲げる、決して相容れない天敵だった! そんな叶との口喧嘩の果て、同時に部屋の壁を蹴破ってしまい、何故か同棲する羽目に。そして俺たちは、やはり同時に考えた――これは戦争だ、と。
「そのさもしい青春に嫌気が差したら、いつでも言ってくれればいいぜ?」
「そっちこそ、煩わしい人間関係に嫌気が差したら、いつでも頼ってくれていいよ」
 俺の《主役理論》と叶の《脇役哲学》、どちらが正しいのかこの同棲で白黒つけようか!





感想:★★★★★




はい、好き







質問箱で匿名の緋悠梨さんから「このラノまでに読むべきラノベ」としてオススメいただいたので、というか事あるごとにオススメされていたのでいい加減読もうということで読みました。
……ちゃんと発売直後には買ってたんですよ!!










《主役理論》と《脇役哲学》
同じ起源から成立した全く逆の思想を持つ2人が、自分の青春の正しさを証明するための戦争を描く物語。


なんだかんだ243pの一文に至るための物語だよなぁ、というのが素直な感想です。
2つの理論が出てきた時に、真っ先に思った妥協点そのままが結論でした。


でも、それがつまらなかったかと言うと全くそんなことはなく。
むしろ、この物語の真骨頂はこの素直な結論に行き着くまでの過程のめんどくささにあると思います!






そう、めんどくせぇこいつら!!





我喜屋の一人語りというか言葉遊びが多いし、《主役理論》と《脇役哲学》をぶつける2人はなまじ自分の信条に誇りベタベタだから口論がとても具体的!!
お互いをこれ以上なく理解してるから話の展開早いのに、何故か話が進んでないし!

パラパラ見てるとよく分かるんですが、ほんと文字ギッシリなんですよ!この作品!!



そこが!良いのだけど!!!







1歩進んで2歩下がる、そして4歩進んで2歩戻る。
あるいはスタンドを立てたままのママチャリを全力で漕いでいるような。

この凡そ一般的には無駄とされてしまう労力をそれはそれで楽しめてしまうのが我喜屋と友利。
(趣味が本質的に無駄なことだとか、そんな感じのこと本文にありました……よね?)
(2巻でしたっけ?)
何とも言えない羨ましさを感じてしまいます。

いや、んー……

多分彼らの凄いところって、この無駄を楽しむことを理論として組み立てていることですよね。
偶然の無駄を楽しむことなら誰でも出来ますし。

でもその凄さに一定の共感を覚える部分もあって、多分その共感ってオタク特有の凝り性というか、「これに熱を入れる」って決めた時の無駄な行動力に通じるのかなぁ、と。




つまりは、2人は青春オタク

自らの青春を彩るために手を抜かず、妥協せず。
でも根底にあるのは「過去の自分の否定」と「理想の自分への共感」。


だから理想の結末は「相手を自分の中に、自分を相手の中に」入れてしまうことで、この同時に成立しなさそうな2つを同時に達成することこそがこの物語の最終到着地点……と見た!

いや、まぁ見たも何も「融和」って73pに書いてありますけど。
スタート地点に立つまででここまでめんどくさいんですから、この先が思いやられると言うものです。
どんな言い争いが見れるのかワクワクです!


(純粋な目)
(……をどこまで維持できるのか)






以下、まったりと読書メモを消化ー




読書メモ



13p:主役理論
⇒ちょこちょこ「第〇条」と出てくるんですが、一覧とかがあったらもっと楽しめたのかなぁと思います。
《主役理論》をより完璧に近づけるための物語という見方も十分以上に可能ですから。
冒頭だとネタバレもあるでしょうし、巻末とかにね……
一応表紙背景に書いてあるんですが……いや、さすがにこれは読めない(笑)



96p:さなか
⇒ラブコメの予感
いいよいいよ、もっとちょうだいそういうの!!



96p:青春含有率
⇒地の文、素で思っていることだからこそ、ここから我喜屋の油断とか見抜けそうだなぁ、とふと思いました。
浮かれたら落とすの法則。



166p:会話
⇒すごい自然な会話。
でも冷静に想像してみると、今の若者がこのやり取りをしているかというとNOなんじゃないかな……
いや、これはリアリティが欠けるとかではなく、物語の若者理想像と現実の若者理想像の乖離、あるいはラノベ的に進化しすぎたスクールカーストの虚構性についての考察でして……
「青春オタク」ってフレーズか浮かんだのはこのあたり読んでる時でしたね。



167p:敬礼
⇒さなかの敬礼かわいい、無限にかわいい

っていうかさぁ!!
まず間違いなく理想のヒロイン像をふんだんにまぶして出来上がってますよね、さなか!!
こんなの好きになるのというほうが無理じゃないですか!!!

……あぁ、そういうことか!!
(唐突に何かを悟るdeskyzer氏)



181p:そういうとこだろだ
⇒ほんと、そういうとこだぞ!



185p:バカバカバカバカ
⇒さなかの一挙手一投足一言一言が可愛くて仕方ないんですが、どうしましょう。
あ、先に言っておきますね。
2巻ありがとうございます!






まとめ


青春の全てが詰まっている……というにはあまりにもめんどくせぇ彼らですが、でもつまるところこの「迂遠さ」「面倒くささ」こそが青春なのだと思ってしまいます。


思わされたら負けですよ、まったくもう!!

負けました!!




文章がとても好みで読んでて楽しいので、2巻も早く読み…………まぁ言ってしまえばもう読み終わってますが。
同時更新で感想をお届けしているので、そちらもよろしければどうぞ。








以上!






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