どもー!
デスカイザーです!


ここ2ヶ月ほど、読むラノベがどれも面白くてとても幸せです。
これが当たりを引き続けているからなのか、全体的に刊行されているラノベの質が上がったからなのか、疲れて切っている身体と心に染み渡っているからなのかは分かりませんが……
主観的に面白さが増しているのは良い事なので、この感覚がずっと続けば良いなーと思います。


ただし夜勤シフト、てめーだけはダメだ





今日のラノベ!

お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。


お前ら、おひとり様の俺のこと好きすぎだろ。

著者:
凪木エコ

イラスト:
あゆま紗由

レーベル:
富士見ファンタジア文庫


【あらすじ】

 孤独を恥じず、集団に属することのストレスを何よりも嫌う。ひとりで過ごす時間が最高の贅沢――おひとり様至上主義な高校生・姫宮春一は理想の学園生活を謳歌していた、はずなのに。
 学園の完璧ヒロイン・美咲華梨から友達作りを手伝うと言われ、趣味がドンピシャに合うクール美人・羽鳥英玲奈には懐かれる。――そんなおひとり様ライフを邪魔される状況を春一は許さない!「ひとりが寂しい? 余計なお世話だバカヤロウ!!」
 めんどくさい性格ゆえに自らフラグを折りにいく春一だが、なぜか美少女たちは誤った方向に絶賛、逆に注目を浴びてしまって!? ひねくれボッチートな青春ラブコメ、堂々開幕!




感想:★★★★★




「ひとりで居ること自体が寂しいことなのではなく、ひとりで居る時の楽しみを持たないことが寂しいこと」

by デスカイザー








多分、春一がこの物語で置かれていた状況って学校生活を一番楽しめる状況なんですよ。



スクールカースト最上位のグループである美咲・羽鳥・倉敷の3人(特に前2人)に気に入られているが故に、本人の自覚とは裏腹にスクールカースト上位に位置していて。
彼女たちに絡まれている時も、そういうキャラだと認識してもらっているのでいくら憎まれ口という名のひねくれた正論を吐いても嫌われることがありません。


もうこの時点で普通の学校生活を送るだけなら無双状態ですね!
しかしこれだけでは終わりません。
彼は真の“おひとり様”ですので。



美咲たちに侵食されはじめているとはいえ、ひとりになりたい時に選べる場所が2箇所以上存在しているため最低限の攪乱とひとりになる時間は確保できています。
(美咲が春一を見つける描写があることからも、その直前まではひとりになれているわけです)
(ただし羽鳥が出てきてからはそれが危うくなってきている部分あり)

そしてひとりになれた時には、ラジオや本、家ではバラエティなどとにかく選択肢には事欠かないわけです。
現代人の陥りがちな「とりあえずソシャゲ」「とりあえずTwitter」とは明確に一線を画しています。
それが彼の最大の強みであり、一番誤解されがちなところでしょう。
現に誤解されて美咲に絡まれたわけですが。







彼は決してコミュ障ではありません。
むしろ強い。


飴屋と武智という典型的なオタ男子が春一の対比として用いられていることからも分かる通り、春一は潜在的にカースト上位になるだけの強さを持っているんですよね。
ファッションにも無関心ではありつつも無頓着ではないため、しっかりコーデされた服を着ているわけです(それがユニクロであったとしても。ファッションはお金じゃないのです)。

20代後半~30代くらいの、人生の楽しみを見つけた男性が高校生に転生したらこんな感じになるんじゃないかな~?というのが春一の印象でした。






美咲と羽鳥のWヒロイン&倉敷も良かったですー!!!
すっごい目キラキラだし、スタイルも何というかボンキュッボンな高校生離れしてますけど。
私服も何というか童貞の夢を詰め込んだというか、美咲は肩出し!おっぱい強調のふんわり系!太ももが煌びやか!で、羽鳥はパイスラ!ボーダー!デニムで強調されるお尻!御御足!ですけど。
ついでに倉敷の制服はカーディガン!萌え袖!絶対領域!ですし。
制服カラーイラスト改めて見ると、膝の関節大丈夫!?ってくらい美咲と倉敷の内股っぷりがすごいですし、自然体でそのポーズ取ってたらそりゃ大人っぽくも見られますがな!ってポーズを羽鳥がしてますし。

いえ、何もイラストだけではありません。
話が興に乗り興奮するとおっぱいをギューッと押しつぶす癖のある羽鳥だったり、事あるごとに前かがみになったり何なりでおっぱいを強調する羽鳥&美咲だったり、恋人イヤホンしながらおっぱいも当ててくる羽鳥だったり、距離感が異様に近い美咲だったり、相合傘をするために折りたたみ傘を出さなかった「お前はメルトかよ!!!!!!!!」と古参ボカロ厨に変な攻撃を仕掛けてくる美咲だったり。



ひとつひとつ取れば「あざとすぎる!!」と文句のひとつでも書いていたかもしれませんが、逆にここまで至れり尽くせりだと記す感想はひとつに限られますよね。
つまり……





ありがとうございます!










読書メモ




9p:ええええええええ
⇒告白の返事が斬新ですし、何よりこの女の子が以降全く出てこないあたりが最高に面白かったです。
美咲&羽鳥とカフェ捜ししてる時とか「いつ出てくるのかな……ソワソワ」ってめっちゃ待ってたのに、本当に影も形も出てこないから、待ってた自分の愚かさも含めて最高に面白かったです



30p:ンフンフッハアアアアアア
⇒字面から鳳凰院凶真を逆再生する動画を思い出してしまってですね……









43p:パイプユニッシュ
⇒排水口に詰まるほど流れたワカメを、果たしてパイプユニッシュは除去することができるのか?
ほこ×たてで見てみたいですね(懐かしい)

妹ちゃんはこのシーンだけの登場でしたが、途轍もないインパクトを残していきましたね……
彼女の活躍(?)を記した短編あるいは番外編とかとても読みたいです。
腹筋を持っていかれそう。
「大変!傘と間違えてバナナの皮を持ってきちゃった!」から始まる妹ちゃんの激動の1日とかすごい読みたい……



55p:舞台が関西
⇒異世界転生とか舞台が関東とか、関西以外が舞台だと関西キャラは関西弁を喋るのに、関西が舞台のこの作品は関西弁を喋らない不思議。
……いや、そんなこと言ったら多分『のんのんびより』とか『魔界貴族のなつやすみ』とかすごいことになるんでしょうけど。



90p:頭の中ハッピーセットかよ
⇒このワンフレーズでこの作品の評価、ひいては著者の凪木エコ先生の評価が最高になりました!
春一のエッジの効いたワンフレーズを置く位置が素晴らしい……
146pの総合格闘技とかも大好き!



195p:ありがとうございます
⇒本編とはあまり関係のない裸エプロンのイラストをありがとうございます



261p:観覧車
⇒そりゃ遠足で半日観覧車に乗り続けていたら怒られもするわな!!?



270p:間違ってはないわな
⇒『絶対彼女作らせるガール!』では自分にあった服を選ぶために、店選びや意識付けからしっかり書いてあってとてもタメになりましたが、今作はよりシンプルに「店員に任せる」という最善手を打ち込んできました。
うん、間違ってはないし、むしろ圧倒的に正しいわな。



312p:かっこいいじゃん
⇒弱った美咲を助けるべく動き出す春一。
ふぅ~ん、かっこいいじゃん(物陰から春一たちを見つめる謎の視点)





まとめ




はい、というわけで最高に面白かったです!


ひとりの時間を求めているのに、いつの間にやら懐かれて離してもらえない春一の苦悩の物語。
ラブコメでありながら直接「ラブ」要素が描かれていないところに趣きも感じます。
……ただ単にまだそこまで発展していないという可能性も無きにしも非ずですが、私の感覚ではどちらかというと美咲や羽鳥がそういった感情を(決定的な部分では)出していないだけ、あるいはまだ恋心を自覚していない段階なのではないかな?と。

つまりこれだけ面白くてもまだ余力が残っているというわけです。



次巻も楽しみです!







以上!




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