今日のラノベ!


ナイトメア・ゲーム

ナイトメア・ゲーム

著者:
真坂マサル

イラスト:
あきのそら

レーベル:
電撃文庫


【あらすじ】

 目覚めた時、街は【悪夢】に覆われていた……。
 悪夢が人々を食い破り、襲い始めたある地方都市。その存在に捕われたら最後、発芽した悪夢は暴走し、その人間が死ぬまで、止まらない。
 失われた記憶、閉鎖された街、幼馴染の涙、異様な予言を信奉するカルト宗教――謎だらけの状況に翻弄されながら、俺は手にした剣だけを頼りにギリギリで生き延びていく。
 いくつもの死を踏み越えて、傷だらけで進んだ先に待っている、残酷な「真実」とは――。
 この悪夢ナイトメアに、終わりは、あるのか?





感想:★★★★★






読了ツイートはこんな感じ。
困ってますねー。
これから2日経ってますが、概ね同じような心境のままなので本当に消化できていないです……




『水木しげ子さんと結ばれました』で第20回電撃小説大賞《20回記念特別賞》を受賞された真坂マサル先生の最新作!
もう本当に大好きな作品で、このブログでも3巻の感想とかは初期としては珍しくまともな感想を書いていたりします。
懐かしい。
思えばあの作品も、最後まで消化するのにとても時間かかったような……






さて。


まず、何よりもしっかり強調してお伝えしたのは





「面白かったです!!!!!」





という至極シンプルなことです。
その上でなお消化不良な面もあるということで……それもやっぱり不快なものではないんですよね。
油もので胃がもたれているのではなく、食物繊維を摂取しすぎて詰まってるみたいな。
……いや、この例えだと不快だな(おかしいな)










では、なぜここまで読み解き切るのに時間がかかっているのか




1つは謎の密度でしょう。
主人公・慧吾の記憶障害の理由、舞台である山奥の集落に拠点をもつ<キョウシン教会>の存在理由、謎の呪文、次々と現れる異形の怪物、幼馴染・儚の涙のワケ、【悪夢】とは一体何なのか?、etc……。
場所が変わり、登場キャラが増え、展開が進むほどに謎はどんどん増え、深くなっていきます……。



もう1つ理由を挙げるとすれば、整理する時間を与えてくれないというところです。
目覚めて状況を把握してから最初の怪物とエンカウントするまで、逃走してから一触即発の空気になるまで、仲間が増えてから次なる異形と対峙するまで。
いずれも短いストロークによって繰り出されるため、本を開いている間は考えを広げる余裕があまりありませんでした。
まさに「息つく暇もないほど」という表現を使いたくなる展開でしたね!




そんなわけで謎を積み重ねろくに整理もしなかった結果、終盤で事実が明らかになるほどに積み重なったものたちが音を立てて崩れていったような。
せめて整理だけでもしていたら良かったんですが……
おかげで読み終わった頃には謎を積み重ねていた頭の中のテーブルの上は大惨事!
天板が見えないほど物語のパーツがしっちゃかめっちゃかにぶちまけられています……

だがそれが良い!






中身の具体的なシーンの感想は……読書メモにて!





読書メモ




94p:未来ちゃん!!!
⇒二次リョナラーとしては、雑巾絞りで殺されてしまった未来ちゃんを最高の事切れ方だったと大絶賛したいです。
読者感情に配慮してなのか、女性のネームドキャラで凄惨な死に方したのは彼女だけなので余計に彼女への評価が高まります。
……いや、こう、何といいますか…………一切参考にならない立場からの評価で恐縮です。




183p:松果体
⇒オカルト方面に明るくないので初耳でしたが、調べてみると本当にありましたね。松果体の活性化による第三の目の開眼というオカルトな話題が……!
ただそれとは別に、松果体の石灰化とアルツハイマー病・認知症の相関性という記事も見つかったので、決してオカルトだけではないみたいですよ?
今度しっかり調べてみましょうかしら……?








まとめ




読書メモでなら掘り下げた感想もできるだろうと高をくくっていましたが、やってみたら全然ダメですね……






引き的に2巻が出ても出なくても納得はできるんですよね……
特にキョウシン教会側から見た一連の流れは宗教っぽい狂気が詰まっているので、むしろあのまま狂気を一手に引き受けて崇め崇められでいてほしかったり。
ただ、あの結末を迎えてからの慧吾の心境や考察をじっくり読んでみたい気もしますし……


全力の期待と消化不良の音とともに、読み込みながら待っていたいと思いますー







以上!




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