今日のラノベ!


お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか

お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか

著者:
はむばね

イラスト:
sune

レーベル:
富士見ファンタジア文庫


【あらすじ】

同じクラスの庄川さんは魔光少女だ。(すごくかわいいい!)彼女の身バレを防ぐために、完璧フォローを誓った僕だけど、『クラスのど真ん中で変身しようとしないでくださいぃぃぃ!』超弩級のうっかりさんだった!もっと細かなフォローをするためには、常に一緒にいるぐらいの心構えでいなくては…。「庄川さん!(物理的に)付き合ってください!」「あ、はい」よし!これで、一緒にお昼を食べたり、下校したり、遊園地に行ったり―お助けキャラとしてフォローは完璧だな!…ん?恋人同士?いやいや、お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか。無自覚だらけの勘違いラブコメ!





感想:★★★★★



うぉぉ……噛み合わねぇ……





第30回ファンタジア大賞『金賞』受賞作!



「お付き合いしてください!」
「……あ、はい」

本文69pより


空知は「友達として」お付き合いしてほしいと申し込み、
庄川さんは突然の告白に生返事。
空知は生返事と気づかず「友達」になれたと喜び、
庄川さんは生返事でOKしてしまっていることに驚愕。




ここに端を発し生じる
平地、庄川さん、イケメン空橋、隠れ腐女子ギャル里崎による誤解とすれ違いのスクエアスクラム!



平地は友達として庄川さん=マホマホをサポートしているつもりで、
庄川さんは平地が彼氏としてアプローチしてくることにあたふたし、
空橋は平地と庄川さんの恋路をサポートし、
里崎は空橋×平地を成立させたい庄川さんにアドバイスし、


全く噛み合ってないのに、何故かこれらが思い込みと奇跡の連続によって成り立っているのがこの物語!



元来コミュ障全開だった平地が、マホマホへの溢れる愛と庄川さんを守らなければという使命感を同時に持った結果……
足りない言葉と過剰なリアクションで周囲をかく乱し続けます。
「マホマホの正体をバラさない」という本来の目的は達されているものの、こう、それでいいのか平地クン!


「貴女は、庄川さんがどんな気持ちでお手洗いに行っていると思っているのですか!?」
構わず僕は叫んだ。言ってやろうと思ったんだ。
庄川さんは皆を守るため、恥を忍んでお手洗いに行っているのだと!
「どんな気持ちって……どんな気持ちなんだよ……?」
「それは……っ!?」
だけどそこで、僕の中にいる比較的冷静な僕が待ったをかけた。
あ、危ない……勢いに任せて、庄川さんの秘密を口走ってしまうところだった……。
「なんだってんだ……?」
急に黙り込んだ僕に、旧クラスメイトさんは不審げな様子となってきている。
「庄川さんは、その……」
くっ、どうにか誤魔化さねば……!
「こう、思っていらっしゃるのです……」

(改ページ)

えーとえーと……!
「そう!おっしこに行きたいな、と!」
「まんまじゃねぇか!?合ってたよ完璧に!」

本文59~60pより




ここの平地で白旗あげました。
こんなの笑うしかないw
笑っちゃうけれど、ここで何も考えずに突っ込んでいった平地はかっこいいです。空橋の言うとおり。
更に言えばページをめくらせて少しタメを作るという完璧な構成も凄い。



そう、なので、よくよく考えるとスクエアスクラムの引き金が引かれる前から既に面白かったんですよね。
ただでさえ笑いすぎて電車の中で気まずかったのに、そこに噛み合わない4人のやり取りまで来たもんですからもうダメですよね(笑)





読書メモ


6p:なんたる非道!
⇒銅像の髪の毛くらいそっとしといてあげてよッ!



59p:やられた
⇒上で引用させていただいた部分ですね。



82p:勘違いが積み重なっていく……
⇒平地と空橋の会話が何一つ噛み合っていないことに絶望してましたね、このあたり。



95p:どこをどう!?
⇒フィヨルドランドクレステッドペンギンと納豆をどこをどう間違えたの!?
とりあえずwikiへのリンク張っておきます
キマユペンギン

1991-1993の調査で1000ペア以下ということですから、絶滅が危惧されているのも頷けます。



110p:なんたる非道!
⇒見覚えのないところに栞が挟まっていると思ったら……お前らの仕業だったのか!世界制服推進機構!!



211p:真実
⇒この本で唯一正しい推測をしているのが庄川さんというのも皮肉。
あれだけのうっかりさんなのに……
自己評価の低さ……
マホマホになるリスクを顧みないのは、そこも関係するのかもしれないですね。



まとめ


平地の辞書に「恋」の文字はない……!(笑)



オチまで綺麗に笑わせてもらいました!
2巻は家でゆっくり読ませてください!



以上!



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