今日のラノベ!


信長とセーラー服

信長とセーラー服
時をかける大和撫子

著者:
井の中の井守

イラスト:
ぼに~

レーベル:
美少女文庫


【あらすじ】

「信長くんが好き……」お嬢様学校へ通う一条静香は“時をかける少女”!?
戦国時代を行き来して、恋した相手は織田信長。爺・平手政秀の諌死を嘆く青年信長を慰めて初体験!那古屋で岐阜で安土で、愛する人を追いかけて……身も心も巨乳も捧げる大和撫子!
本能寺の変、恋の奇跡は起きるのか?




感想:★★★★★




最初にこれだけは。


ラスト50pがやばい!







美少女文庫の戦国モノと言えば!な井の中の井守先生の最新作ですね!
帯にて「新代表作」とまで謳う自信、読み終わった今となっては納得です。




全寮制のお嬢様学校に通う元陸上選手の一条静香が、祖母の形見の懐中時計と信長ゆかりの地を特異点として過去と現代を行ったり来たりしながら自分の性格と向き合い、そして信長と恋する物語です。

静香があまり日本史に興味がなかったというのもありますが、戦国モノとしての濃度は薄めです。
ただ的確に要点を突いているので、「要素薄いなら戦国じゃなくてもいいんじゃない?」ということには全くなりませんでした。
必要な事前知識は「織田信長が現在の愛知県で育った戦国時代のキーマン」くらいですね。
メジャーでないのは平手の爺の諌死くらいですが、それも本文読んでいれば十分把握できるようになっているので大丈夫でしょう!



本質的なテーマは、「自分の意見を恐れず言おう!」でしょうか。
内向的な性格で周りの意見を遮ることが苦手な静香が、「親代わりの死」という同様の経験を持ちながらも唯我独尊を貫き己を律する織田信長と関係を密にするなかで彼から学び徐々に変わっていく、そんなストーリーがすごくもどかしくて好きです。
自分の性格なんて、そんな簡単に変えることはできないんですよ。
幾ら理屈では「こう動くことが正しい」と思えていたとしても、過去の経験から足が竦んでしまう。いつもと同じ選択をしてしまう。
そして自分では変わったと思っていても、周りから見るとその変化が「改善」として写るか「悪あがき」として写るかというと……。
大して親しくもない、せいぜい顔見知り程度の人間関係の上での変化は「悪あがき」にすら見てもらえないことのほうが多いでしょう。


それでも。
それでも、静香は自分の愛する人からの助言や、愛する人の立ち振る舞いから学び、変わることの恐怖を感じつつも変わろうとしていくんですね。
信長からしたら、自分の惚れた女が自分を参考にどんどん変わっていこうとするんですから嬉しくないわけがない!
少なくとも私は信長の立場で静香の変化を見たら、胸が熱くなると思います。
だって、人の意見に流されることが常だった女の子が、最後には自分の死に際に諫言するにまで変化したんですから!





そんでもって、ラスト50pの話です!
本能寺の変の最中。
お互いに「初恋の相手を見殺しにできるわけない!」という気持ちで……

あー、待って。これどこまで書くべきでしょうか?




……核心の部分はぼやかすことにします。





信長が
かっこよすぎて濡れるッ!!


ラストシーンの
伏線はちゃんとあったッ!!






特に2つ目ですね。伏線。
全く意識していなかったところだったので、見つけた瞬間「おわーっ!」って叫びましたね。
そもそも伏線の有無が定かでないところから「井の中の井守先生なら絶対に仕込んでいるはず」という根拠のない自信で探し始めたので、本当の本当にビックリでした。
まぁ「仕込んでいるはず」とか言いつつ先生の作品初読みなんですけどね?
この1冊読んだだけですが、そういう所やってくれそうだなぁと思っていたので。






肝心のエッチシーンですが、どれも濃厚です……!
冒頭の自慰シーンからラストの種付けまで、どれも素敵……!


静香は「THE・文学少女」な見た目しておきながら元陸上選手で体力には余裕があり、かつ敏感で自慰も頻繁にするけど貞操観念は純朴な乙女、とか属性盛りすぎてありがとうございます!っていう感じですね。

信長はさすが戦国乱世の男性なだけあって、女性経験豊富で性欲も旺盛。
自慰以外の経験が無い静香をリードしているくせに、妙なところで意地を張っているところに可愛げも感じさせて。
戦国の傑物も惚れた女にはああいう可愛げのある一面も見せるんですね……!いいですねぇ……!





読書メモ




9p:処世術
⇒「日本伝統」の企業の考え方としてはこれ以上なく的確で、彼女の通っているのが古式ゆかしい考えが残っていてもおかしくないミッション系の学校であることを踏まえて今後のことを考えると、ここの3か条の処世術もあながち間違ってないと言える、ということが怖い。
そして、この先でそれを真っ向から否定していくのが400年前の人物だというのだから面白い



11p:東北青目
⇒「東北に青い目の人が少なからずいる」というのは初めて聞きましたね……。
いくら生粋の日本人といえど、そのルーツをたどっていけば別の人種に別れるので不思議なことではないんでしょうけども、やっぱり少し不思議な気もします。
ただ、「青目=外国系の血縁あり」という考え方は綺麗さっぱり捨てるべきみたいですね。



198p:僕の幸せ
⇒唐突に放り込まれた百合に歓喜するdeskyzerさん。
外見で素敵だと思って、自分と共通する部分を見出して、恋に落ちちゃったんですね?
あー尊い



293p:滅びてしまえ
⇒信長ではなく静香からこのフレーズが飛び出してきたことに驚きです。
成長しましたねぇ……ホロリ




まとめ




美少女文庫さんがtwitterで「今まで美少女文庫を読んだことがない人も是非!」と宣伝していたのを見て購入を決めたんですが、大正解でした!
今まで戦国モノと言われたら「いかに史実に絡めるか」「いかに濃く魅せるか」を求めていた節がありますが、この作品でその価値観がだいぶ変わったように思います。
史実を大事にしつつ、あえて武将の内面に大きく焦点を当てる今作のような魅せ方もすごく面白いですね!



アフターストーリーになっている特典SS(とらのあな)のおかげで、最後の最後まで満足しました……

幸せ!
ありがとうございました……!





以上!


スポンサードリンク