今日のラノベ!


王女様の高級尋問官

王女様の高級尋問官
~真剣に尋問しても
美少女たちが絶頂するのは何故だろう~

著者:
兎月竜之介

イラスト:
睦茸

レーベル:
ダッシュエックス文庫


【あらすじ】

怪我で王立騎士団を退団したアレンが王女エルフィリアから与えられた新しい仕事は表向きは護衛官、しかし本当は刺客を捕らえ尋問する王女様直属の「高級尋問官」だった!アレンの『嘘を見抜く力』によって宮殿内で密かに行われる尋問の数々。尻叩き責め、マッサージ責め、お風呂で泡責め、愛の言葉囁き責め、官能小説朗読責め。騎士道を重んじながらも、美少女刺客たちの弱点を次々と見抜いては的確に“秘所”を責めていくアレン。いつしか美少女刺客たちはカラダもアソコも悩みもときほぐされて絶頂を迎えてしまうのだった―!!特濃エロティックファンタジー!



感想:★★★★★




この王女、ノリノリである







王位継承権をめぐり、第二王女エルフィリアの元に次々と放たれる刺客。
その刺客を尋問することがアレンの、高級尋問官のお仕事!

尋問と言っても非人道的な恐ろしいものではなく、
むしろ尋問相手の精神的悩み(=弱点)を見破り、それを解決することで懐柔するというとても優しい方法。
それをミスなくやり遂げるアレンの対応力はもちろん素晴らしいですが、それ以上に自分の身を狙うスパイに対してこういう待遇を指示するエルフィリア王女の優しさが感じられます。

国民に対しても、そして王位継承権一位で姉のガブリエラに対しても優しく慈愛に満ちているのがエルフィリアという存在。
それがしっかり描写されているので、後の尋問シーンでの乱れっぷりがより倒錯的に映ります。


そんなエルフィリアの優しさが育まれたのは、何も彼女がちやほやされて育てられてきたからではなく、むしろ逆。
ちやほやされていたことでグレていたエルフィリア王女を、
アレンが「王女」としてではなく「エルフィリア」として叱ったことで初めて周囲への感謝を実感した、という経験ゆえのものでした。
……そしてそのまま性癖に。

アレンは王女の性癖を歪めた大罪人では……?






というわけで本題入りましょうか!


エッチなシーンはマニアックかつ濃厚、それでいて弱めという初心者から中級者にかけてのワンステップに最適なものに仕上がっています!


おすすめシーンは、


・男性目線ならマリー(猫系獣人)へのマッサージ責め

・女性目線ならダイアナ(アレンの元後輩騎士)への愛の言葉囁き責め




ですね!!

マリーは(エルフィリアを除いて)初めてアレンが尋問をした相手。
そういうこともあって、一番直接的に快感を与えてるんですよね!
耳とか!尻尾とか!!
最終的には「精神的な悩みを解決」というスタンスになりますが、そこに至るまでがエロい。
今回尋問された女の子たちの中で唯一「性格的に尋問されてもしょうがない」と思えちゃう子なので、むしろもっと色々やられててもいいと思います。
その場合尋問というよりお仕置きなので、アレンではなくクローネが担当することになりますが。



ダイアナに対しては、もう読んでいるこっちが恥ずかしくなるくらいのセリフが次々と……///
彼女が男性への免疫が壊滅的に無かったこともあり、マリーとは逆に直接的な快感はスパイス程度。
裸に近い格好で、抱き寄せて愛の言葉を囁くという尋問。
故に……こう……想像力逞しいとゾクゾクすることになりますね///
アレン殿に守られるならいくらでも喋るよ、うん。




そして全ての尋問シーンに言えることですが……


この王女、ノリノリである。



自分自身アレンにお尻叩かれて叱られることが大好きだからなのか、必ず尋問には下着以下の服装で立ち会ってるんですよね。
むしろ参加して積極的に快感を送り込みにかかってますからね。
最後とか自分の姉の乳首をギューってつまんでますからね、この王女。

あ、でも百合という空気では無いです。
かといって尋問する側とされる側だから険悪というわけでもなく。
二人の王女の間にあるのはお互いを敬い認め合う親愛の情で、とても美しいものだと思います!

あくまでも愛の方向はエルフィリア→アレンであって、多分この王女、大好きなアレンの責めを受ける女の子を見るのも性的に好きなんでしょうね!!
で、同時に嫉妬もすると。

大丈夫かな?この国。




国の今後が気になるところではありますが。

残りの感想は読書メモにて。




読書メモ




166p:まさに小説のごとく
⇒エルフィリアがアレンのことを気に入っていることは周知の事実でしたが、このシーンでとうとうアレンもエルフィリアを特別な感情を持って見ちゃうんですよね!キャーー!!
まるで、物語後半のキーとなってくる作中小説「王女様の秘密 禁断のラブロマンス」に引きずられるかのように現実の関係が変わっていくのは、怖くもあり面白くもあり。
この小説の作者が未登場の第三王女、みたいな展開お待ちしてます。



212p:エルフィリア……
⇒ダイアナへの尋問のため服を脱ぐアレンを見てのエルフィリア第二王女のお言葉です。

私も脱ぐのかしらっ!?
……この王女、ノリノリである(三回目)



229p:尋問論
尋問にはある種の愛が必要であるから始まる一連のセンテンスには、尋問に関わるものに必要な尋問論とも言える心構えが記してありました。
とてもタメになります。
私もアレンのように愛を持って尋問を行えるようになりたいです。

……んな機会あるかっ!!!



239p:第一王女
⇒エルフィリアが自らを第一王女と言っちゃってるので、誤植ですね多分。
あるいは王位継承権を簒奪しようとしていたのはエルフィリアだったという壮大な展開の伏線。



まとめ



マニアックエロティシズム尋問と、異母姉妹の温かい愛情の物語。
続きがあるのならばもう少し屈しない感じのヒロインが居てもいいのかなぁ、と思います。

エルフィリアとマリーにぬるぬるローション相撲をしてほしいです!という心の声は胸の内に秘めておきます。


あと……ごめんレベッカ、何故か分からないけど君の名前出してなかったよ……。




以上!



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