どもー。
デスカイザーです!!


ハピバ for 自分!

色々と悩み事(主に金策)は尽きないですが、
次の一年も波乱万丈に面白おかしく生きていけたらいいなと思います!

……え?去年の鬱?何のことですか?



ではでは。
23歳一発目の!
今日のラノベ!

余命六ヶ月延長してもらったから、 ラストメモリー


余命六ヶ月延長してもらったから、

ここからは私の時間です ラストメモリー

著者:
編乃肌

イラスト:
ひだかなみ

レーベル:
モーニングスターブックス


【あらすじ】

『魔法』と呼ばれる特殊な力を持つ者だけが入れる私立桜ノ宮魔法高等学校。人よりも遅く力に目覚め、急遽この学校に入学することになった野花三葉は、クラスに馴染めず、担任教師からは理不尽に嫌われ、憂鬱な毎日を送っていた。ある日の放課後、三葉は何者かに階段から突き落とされ命を落としてしまう。しかし、白猫の姿をした天使シラタマから特別にあと六ヶ月だけ余命を与えられた三葉は、残りの時間を思う存分生き直すことを誓う―。第一回モーニングスター大賞受賞作のサイドストーリー集。





感想:★★★★★




上下巻の自分の感想記事を見返しながらしっかり心を落ち着かせて、
この本がどんな結末を迎えようとも決して狼狽えないと覚悟を決め、
表紙をめくり……







樹虎と三葉が手を繋いでるっ!
二人共めっちゃ照れてるっ!
うひゃっ!!








閉じる。




ま、まぁそうなりますよね。
幕間ですからね。
三葉が死ぬまでの語りきれなかった物語ですものね。
うん。
よし。
いける。



開く。
プロローグ。
一行目。





私は生きた!
いっぱいいっぱい生きた!





閉じる。




覚悟とは何だったのか。
否、しょうがないのである。
だって下巻ラストシーンのセリフなのだもの(´;ω;`)




そんなわけで、出だしで躓きながらの読書でした(笑)



でも、読了後の率直な気持ちはこのツイートの通り。
本当に本当に、この作品を読むことができて良かったと思います。




さて、内容です。
下巻で三葉が書きそれぞれの元に届いていた遺書、これに沿って三葉の六ヶ月を振り返るというもの。
三葉視点の幕間的なエピソードや、既に描かれていたエピソードの別キャラ視点での掘り下げなど、「そんなこともあったね……」と三葉を思い返すような気持ちになること間違いなし!

どれも好きですが、強烈に印象に残っているのは「樹虎と三葉のお買い物デート?」と「お見舞い日和」の二篇。
「デート」は文化祭の買い出しで街に行った時のエピソードなんですが、三葉が樹虎のことを異性として意識しちゃってどうしたらいいか分からなくなっている姿が可愛くて可愛くてもう。
樹虎をサクラサバイバルに誘う前に三葉がああいう表情をしていたのだとしたら、山鳥くんに勝ち目は無いわなぁ……。
「お見舞い」は三葉のカウントダウンがなくなる間際に風邪をひいてしまった時のエピソード。
死んでからの六ヶ月間、三葉が全力で生きた結果があのインターホンの仕事量だと思うと、笑いながら泣きたくなってきます……。
おめでとう、よく頑張ったね?っていう気持ちと、
でも、余命の残りは……という気持ちとが合わさって。


そして忘れてはいけません。
「アフター」と「イフ」も収録されています!


「アフター」の2篇は、予想通りの後日譚。
皆がそれぞれの形で前を向こうとして、それでも少し挫けそうな時に三葉の影がそっと背中を押してくれるかのようなお話でした。
クローバーの飾りピンのくだりは、もう本当に卑怯なまでにグサッと来ます……。
かえちゃん、あのシーンでよく泣かなかったよ……!
外野の自分が泣いてるのに!


「イフ」は、誰かの夢の話。
今の今まで寝てる時に見る夢とか、あるいは三葉が白い世界の向こうで見た景色の話かなぁ、と思っていましたが。
これ、アレですね。
三葉がラストレターで言っていた「みんなといろんなことしてみたかった」、そういう意味での「夢」なわけですね。

ふ~~~~~~~~ん………………(;_;)






死ぬ時、死んだ後。
こういう夢を見るのは、幸せなことなのか不幸なことなのか。
考えれば考えるほど分からなくなります。
樹虎や心実をはじめとした三葉の周囲の人たちは、梅太郎さんを除いて全員が一度死んだ後に親しくなった人たち。
死んだ後に悔やんでしまうくらいの関係を築けたこと、それはとても幸せなことでしょう。
ですが六ヶ月しか余命がないと分かっているなかで、そうした人たちができてしまったとも言えてしまいます。
三葉はそんなこと絶対言わないけれど。
死ぬ前に心を開いてくれれば、もしかしたら三葉は死ななくても済んだかもしれない。
恐らく草下先生あたりは、人一倍自責の念に囚われていることでしょう。
一度死んだからこそ立ち向かう覚悟が決まったわけですが、生きている間にその覚悟を決めていれば……。
そもそも研究所のあれやこれやに巻き込まれていなければ、死なずに済んだはず。
それは同時に樹虎や心実と出会わなかった可能性でもありますが、かえちゃんと永遠の別れをせずに済んだことを考えれば、やはり不幸だったと言わざるを得ません。

水掛け論にしかならなそうなので、一旦区切ります。

彼女はやれるだけのことをやりました。
後は、それを読んだ我々読者が、そこからどう動くかですね。
今すぐにでもやれることをやるか、明日から、一ヶ月後から一年後から動くか。
死んだ時に後悔しないように生きるのは、無理でしょう。
でも、せめて三葉のように「たくさんたくさん幸せだった!」と言える人生にはしたいと、そう思いました。





以上!




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