今日のラノベ!

むねはいっぱいに、おなかはぺこぺこに。
ひょんなことから異世界に迷い込んでしまった新婚夫婦(妻は猫耳少女化)が営む駅ナカ喫茶店を舞台にした物語。
駅という立地を活かした設定と、喫茶店ものならではの落ち着いた雰囲気が調和してとても穏やかな気持ちで読めました。
まず何よりも料理が美味しい!
……うん、美味しそうとかじゃないよね、絶対美味しいもん。
タクミやその弟子ロランドの主観でどんな調理をしているのか辿るので、調理の音とか見た目とかから想像を掻き立てられて。
初めて見る料理を前にしたお客様の主観で、その料理がどんな見た目・香り・味なのかを丁寧にレポートしてくれて。
もう本当にお前ら評論家にでもなれよ!ってくらい繊細な味の違いまで語ってくれやがるのでうらやま死ですようらやま死!
俺にもそのランチ食わせろぉぉぉぉおおおおおあああああああ!!!
タクミとニャーチが迷い込んだ世界はこちらの世界の150年ほど前の文明と同じくらい、蒸気機関は実用化されているが電気は未発達なくらいの文明。
しかしそこに加わるひとつの制限。
そう、小麦が無いのである。
正確には存在はするものの、ひどく高価なものという位置づけ。
名古屋生まれの作者+喫茶店ものということもあり、異世界名古屋めしという新しいジャンルが爆誕することを密かに期待していましたが、よくよく考えると鉄板ナポリタンが完封されているという。
マイスブレッド使った小倉トーストなら……あれ?美味しそう?
この小麦が無いという制限と、冷蔵庫が無いという文明的制限のせいでタクミは四苦八苦。
そこで無いものをどう代替していくのか、どんな文明を“仕入れて”お客様に喜んでもらうか。
いやぁ、異世界モノの良さがうまく引き出されています。
そして喫茶店に訪れる様々な人たち。
普通のお客様はもちろん、食材や器材を納品してくれる業者さん・農家さん、事情がありそうな人、間違えて来ちゃった人、高貴な方、etc…。
「喫茶店を目的に来た人」と「駅の利用を目的に来た人」が入り混じっているのが面白かったですね。
他の喫茶店モノだと、ここまで入り混じることはあまり無いですからねー。
お客様へのアプローチ方法が増えて忙しいにも関わらずタクミの接客は充実していて、とてもタメになります。
おめでたを察したり、駆け落ちを察したり、文章を読んでいたらそこそこ分かりますが、いざ自分がタクミの身になった時にそれに気づけるかと言われると自信はありません……。
普段からの落ち着きようも含めて、タクミさん本当に尊敬します!
では残りの感想は読書メモと共に。
ここからが本番!
目次
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著者: | イラスト: | レーベル: |
---|---|---|
【あらすじ】 タクミは電車で眠っていたはずだった。しかし、目覚めるとそこは、蒸気機関車が牽引するクラシックな列車の中。車窓には田園風景が広がり、隣にいたはずの妻は、猫耳の少女・ニャーチになっていた。終着駅で出会った駅長から、異なる世界が交わる現象“時線の転轍”に巻き込まれたのだと告げられた二人。途方に暮れる二人を見かねた駅長の計らいにより、タクミとニャーチは終着駅・ハーパータウンで、喫茶店『ツバメ』を営むことになったのだった。駅を乗り過ごしてしまった少女とまかないのハンバーグ。常連の老人とモーニングサービス。新聞売りの少年は特製サンドイッチを仕入れに来て、目利きの女性銀行家が予約したのは「あっと驚くような」メニュー。駅には毎日、いろんな出会いがやってくる。 |
感想:★★★★★
むねはいっぱいに、おなかはぺこぺこに。
ひょんなことから異世界に迷い込んでしまった新婚夫婦(妻は猫耳少女化)が営む駅ナカ喫茶店を舞台にした物語。
駅という立地を活かした設定と、喫茶店ものならではの落ち着いた雰囲気が調和してとても穏やかな気持ちで読めました。
まず何よりも料理が美味しい!
……うん、美味しそうとかじゃないよね、絶対美味しいもん。
タクミやその弟子ロランドの主観でどんな調理をしているのか辿るので、調理の音とか見た目とかから想像を掻き立てられて。
初めて見る料理を前にしたお客様の主観で、その料理がどんな見た目・香り・味なのかを丁寧にレポートしてくれて。
もう本当にお前ら評論家にでもなれよ!ってくらい繊細な味の違いまで語ってくれやがるのでうらやま死ですようらやま死!
俺にもそのランチ食わせろぉぉぉぉおおおおおあああああああ!!!
タクミとニャーチが迷い込んだ世界はこちらの世界の150年ほど前の文明と同じくらい、蒸気機関は実用化されているが電気は未発達なくらいの文明。
しかしそこに加わるひとつの制限。
そう、小麦が無いのである。
正確には存在はするものの、ひどく高価なものという位置づけ。
名古屋生まれの作者+喫茶店ものということもあり、異世界名古屋めしという新しいジャンルが爆誕することを密かに期待していましたが、よくよく考えると鉄板ナポリタンが完封されているという。
マイスブレッド使った小倉トーストなら……あれ?美味しそう?
この小麦が無いという制限と、冷蔵庫が無いという文明的制限のせいでタクミは四苦八苦。
そこで無いものをどう代替していくのか、どんな文明を“仕入れて”お客様に喜んでもらうか。
いやぁ、異世界モノの良さがうまく引き出されています。
そして喫茶店に訪れる様々な人たち。
普通のお客様はもちろん、食材や器材を納品してくれる業者さん・農家さん、事情がありそうな人、間違えて来ちゃった人、高貴な方、etc…。
「喫茶店を目的に来た人」と「駅の利用を目的に来た人」が入り混じっているのが面白かったですね。
他の喫茶店モノだと、ここまで入り混じることはあまり無いですからねー。
お客様へのアプローチ方法が増えて忙しいにも関わらずタクミの接客は充実していて、とてもタメになります。
おめでたを察したり、駆け落ちを察したり、文章を読んでいたらそこそこ分かりますが、いざ自分がタクミの身になった時にそれに気づけるかと言われると自信はありません……。
普段からの落ち着きようも含めて、タクミさん本当に尊敬します!
では残りの感想は読書メモと共に。
ここからが本番!
読書メモ
目次
⇒まさに喫茶店のメニュー!というデザインで素敵です!
こういうさり気ない遊び心が没入感に関わってくるんですよ……!
9p:時線の転轍
⇒鉄道が線路を変える時の、何か隣りの線路にウネッってなってるやつを転轍機って言うんですが、線路を世界戦に見立てて別の世界線に迷い込むことを転轍と表現したこの発想に脱帽。
「あ、この作品面白いぞ!絶対面白いぞ!」って確信したのはこの言葉が始まりですね。
41p:笑顔
⇒美味しいものを食べたら笑顔になるし、
それを見た作った人も笑顔になるし、
それを見守っている我々も笑顔になる。
ので、ここ読んでいる時に電車の中でニヤニヤしてしまったのは万物不変の真理による不可抗力である(Q.E.D.)
53p:夫婦
⇒寝起きのやり取りの尊さで白くなりそう!
ニャーチは転轍前の記憶がおぼろげにしかなく(231p)、人格は完全に別になっているらしいですが、それでも二人の会話や意思伝達を見ていると愛し合っているんだなぁ、というのが伝わってきます。
59p:商売の基本は誠実さ
⇒見ている人はちゃんと見ているんですよ。
真面目に、真摯にお客様に向き合う姿を見せられて、自分にそれを手助けする手札が生まれたとしたら手伝いたくなるじゃないですか。
相手への親切は巡り巡って自分に戻ってくるもの。
それを意識しすぎるのもまた良くありませんが、目先だけに囚われない価値の生み出し方みたいなものをこのシーンから感じ取った……ような気がします。
146p:国力の発展
⇒これも↑に通じるものがありますね。
軍需産業が人々の生活を豊かにしてきたことは歴史を紐解けば明らかですが、それだけが国力を上げる術ではない!というのをいち早く気づいたグスタフさん。
国の力とは民草の力。
雑草は踏んでも起き上がるが、肥料をまけば凄いことになる。
……なんか言いたかったことと違う…。
151p:駆け落ちだー!ヒュー!
⇒男女二人の登場シーンで全てを察してとりあえずメモで煽ってみたけど、このあとの展開的に非常に申し訳ないというか、自分の至らなさを痛感するばかりであります。はい。
166p:三
⇒何かを続けようとするとき、三のつくタイミングで変化を求めたくなるというタクミの言葉。
今のところ色々とすぐ辞めることに定評のある人生を送っているのであまり当てはまるタイミングは無いんですが、記憶が正しければブログ開設から3年目にタイトルが変わり、さらに3年後にブログの引越しをしていますね。
……えっ、このブログ、内容の紆余曲折とかあるけど存在自体はもう6年……?
192p:都市名、由来ある…?
⇒さぁ、どうでしょう!!(全投げ)
後でじっくり考えてみます。
ついでにですが、食材は確認した限りでは全てスペイン語っぽいです。
トマトはトマトでしたが。
多分発音が「トマト」と「トマテ」の間なんですよ……表記はtomate
223p:氷みつ
⇒かき氷にシロップの元ってあるんだ!
っていうマジもんのメモです。
225p:レモンの作用
⇒ゼリー状のジャムが溶ける!へぇ~…!
っていうマジもんのメモです。
228p:荷物を受け取る
⇒お客様の荷物を自然と受け取り先導するタクミを見て、ふとコンビニのタバコの年齢確認でどうたらこうたらしていた件を思い出しました。
なぜそれが出てきたのかは分からない、ということにしておきますが二言だけ。
客とスタッフは、どちらかが傲慢になった時点でその関係性が破綻するようにできているのかもしれません。
スタッフの面目を立たせるというのも客のステータスなのでしょう。
241p:あっ、もう1年以上……
⇒思っていた以上に時間経過が早くてびっくりしました。
この後のエピソードで「異世界に来てから3回目のニャーチの誕生日を祝う」という話があってさらにびっくり。
料理は一日にして為らず。
ロランドの成長が伏線だった……!
286p:シグナル
⇒発熱に痛みが伴うのは比較的良いシグナルなんですって!!
っていうマジもんのメモです。
……役立てようにもここ何年かは、明らかに風邪ひいてるのに熱が出なくて長引くんですよね(遠い目)
ウイルス性胃腸炎の時くらいですよ……高熱出たの……。
305p:はい、特定班出番ですよ!
⇒世界遺産、桜の老木、展望席のある特急列車とこれだけヒントがあったら特定できそうなので、後で挑戦してみます。
姫路城とか、京都とか、奈良とか、岐阜とか、意外と候補は多い……。
308p:ニャーチ!
⇒ニャーチって猫耳少女化する前からのあだ名だったのかよっっっっ!!!!!!!
この本で唯一声出してツッコミ入れたシーンになります。
311p:コンポタライス
⇒要するにとうもろこしがたくさん降りかかった米ですもんね?
想像上は美味しいです。想像上は。
今度試してみましょう!Twitterにあげます!
耐熱皿にコンポタライス敷いて、その上にちぎったマイスブレッドあるいは食パン、粉末コンソメ、薄切りにしたセボーリャ、仕上げにケッソを軽くかけてトースターで180℃4分くらいしたら更に美味しそう。
322p:パエリア
⇒異世界にもパエリアは存在するのか……。
さすがのスペインっぽさ。
……スペインの風土について調べたら、気付かなかった小ネタに気づけるかも…?
…………となるとスペインはカツオの漁獲量がそこそこあったりするのかな?
美味しい料理が出てくるラノベは、それだけでお酒のおつまみになるのでとても良いですね!
妄想の料理に舌鼓を打ち、心温まるエピソードに胸を打たれ。
そうですね……。
次巻以降への期待としては……何といっても鉄板ナポリタンの登場が待たれます!
今回も長々と失礼致しました!
これでも当初予定よりは短くまとめたんですけどね!読書メモが膨大でして(^_^;)
以上!
9p:時線の転轍
⇒鉄道が線路を変える時の、何か隣りの線路にウネッってなってるやつを転轍機って言うんですが、線路を世界戦に見立てて別の世界線に迷い込むことを転轍と表現したこの発想に脱帽。
「あ、この作品面白いぞ!絶対面白いぞ!」って確信したのはこの言葉が始まりですね。
41p:笑顔
⇒美味しいものを食べたら笑顔になるし、
それを見た作った人も笑顔になるし、
それを見守っている我々も笑顔になる。
ので、ここ読んでいる時に電車の中でニヤニヤしてしまったのは万物不変の真理による不可抗力である(Q.E.D.)
53p:夫婦
⇒寝起きのやり取りの尊さで白くなりそう!
ニャーチは転轍前の記憶がおぼろげにしかなく(231p)、人格は完全に別になっているらしいですが、それでも二人の会話や意思伝達を見ていると愛し合っているんだなぁ、というのが伝わってきます。
59p:商売の基本は誠実さ
⇒見ている人はちゃんと見ているんですよ。
真面目に、真摯にお客様に向き合う姿を見せられて、自分にそれを手助けする手札が生まれたとしたら手伝いたくなるじゃないですか。
相手への親切は巡り巡って自分に戻ってくるもの。
それを意識しすぎるのもまた良くありませんが、目先だけに囚われない価値の生み出し方みたいなものをこのシーンから感じ取った……ような気がします。
146p:国力の発展
⇒これも↑に通じるものがありますね。
軍需産業が人々の生活を豊かにしてきたことは歴史を紐解けば明らかですが、それだけが国力を上げる術ではない!というのをいち早く気づいたグスタフさん。
国の力とは民草の力。
雑草は踏んでも起き上がるが、肥料をまけば凄いことになる。
……なんか言いたかったことと違う…。
151p:駆け落ちだー!ヒュー!
⇒男女二人の登場シーンで全てを察してとりあえずメモで煽ってみたけど、このあとの展開的に非常に申し訳ないというか、自分の至らなさを痛感するばかりであります。はい。
166p:三
⇒何かを続けようとするとき、三のつくタイミングで変化を求めたくなるというタクミの言葉。
今のところ色々とすぐ辞めることに定評のある人生を送っているのであまり当てはまるタイミングは無いんですが、記憶が正しければブログ開設から3年目にタイトルが変わり、さらに3年後にブログの引越しをしていますね。
……えっ、このブログ、内容の紆余曲折とかあるけど存在自体はもう6年……?
192p:都市名、由来ある…?
⇒さぁ、どうでしょう!!(全投げ)
後でじっくり考えてみます。
ついでにですが、食材は確認した限りでは全てスペイン語っぽいです。
トマトはトマトでしたが。
多分発音が「トマト」と「トマテ」の間なんですよ……表記はtomate
223p:氷みつ
⇒かき氷にシロップの元ってあるんだ!
っていうマジもんのメモです。
225p:レモンの作用
⇒ゼリー状のジャムが溶ける!へぇ~…!
っていうマジもんのメモです。
228p:荷物を受け取る
⇒お客様の荷物を自然と受け取り先導するタクミを見て、ふとコンビニのタバコの年齢確認でどうたらこうたらしていた件を思い出しました。
なぜそれが出てきたのかは分からない、ということにしておきますが二言だけ。
客とスタッフは、どちらかが傲慢になった時点でその関係性が破綻するようにできているのかもしれません。
スタッフの面目を立たせるというのも客のステータスなのでしょう。
241p:あっ、もう1年以上……
⇒思っていた以上に時間経過が早くてびっくりしました。
この後のエピソードで「異世界に来てから3回目のニャーチの誕生日を祝う」という話があってさらにびっくり。
料理は一日にして為らず。
ロランドの成長が伏線だった……!
286p:シグナル
⇒発熱に痛みが伴うのは比較的良いシグナルなんですって!!
っていうマジもんのメモです。
……役立てようにもここ何年かは、明らかに風邪ひいてるのに熱が出なくて長引くんですよね(遠い目)
ウイルス性胃腸炎の時くらいですよ……高熱出たの……。
305p:はい、特定班出番ですよ!
⇒世界遺産、桜の老木、展望席のある特急列車とこれだけヒントがあったら特定できそうなので、後で挑戦してみます。
姫路城とか、京都とか、奈良とか、岐阜とか、意外と候補は多い……。
308p:ニャーチ!
⇒ニャーチって猫耳少女化する前からのあだ名だったのかよっっっっ!!!!!!!
この本で唯一声出してツッコミ入れたシーンになります。
311p:コンポタライス
⇒要するにとうもろこしがたくさん降りかかった米ですもんね?
想像上は美味しいです。想像上は。
今度試してみましょう!Twitterにあげます!
耐熱皿にコンポタライス敷いて、その上にちぎったマイスブレッドあるいは食パン、粉末コンソメ、薄切りにしたセボーリャ、仕上げにケッソを軽くかけてトースターで180℃4分くらいしたら更に美味しそう。
322p:パエリア
⇒異世界にもパエリアは存在するのか……。
さすがのスペインっぽさ。
……スペインの風土について調べたら、気付かなかった小ネタに気づけるかも…?
…………となるとスペインはカツオの漁獲量がそこそこあったりするのかな?
まとめ
美味しい料理が出てくるラノベは、それだけでお酒のおつまみになるのでとても良いですね!
妄想の料理に舌鼓を打ち、心温まるエピソードに胸を打たれ。
そうですね……。
次巻以降への期待としては……何といっても鉄板ナポリタンの登場が待たれます!
今回も長々と失礼致しました!
これでも当初予定よりは短くまとめたんですけどね!読書メモが膨大でして(^_^;)
以上!
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