どもー。
デスカイザーです。


1/10。
ここ5年の間に3回体調を崩している死の一週間に突入しました……。
暖かくして部屋の乾燥にも気を使っているつもりなんですが、この時期の体調管理は難易度が高すぎます!
今も好調とは言えず、さりとて崩しているというわけでもなくという危ない状態。
社会人ですからね、今まで以上に気をつけねば。


余談ですが、統計範囲を1月全部に変えると体調崩す確率は100%になります




今日のラノベ!


あなわた


貴方がわたしを好きになる自信はありませんが、わたしが貴方を好きになる自信はあります

著者:
鈴木大輔

イラスト:
タイキ

レーベル:
ダッシュエックス文庫


【あらすじ】

神谷誠一郎、二十八歳。職業は猟犬―吸血鬼を狩る者。ある夜、彼のもとにひとりの少女がやってきた。綾瀬真、十四歳。世界で唯ひとりの『生まれつきの吸血鬼』。とある恩人の縁を頼ってきた彼女を誠一郎は受け入れ、ふたりは同居生活を始めるのだが―いつしか彼らは、吸血鬼の謎をめぐる思わぬ事件に巻き込まれていく。年の差十四歳、狩る者と狩られる者の危険な恋物語、開幕!





感想:★★★☆☆



天使☆降臨っ!!
キタ━(゚∀゚)━!




というわけで久々に表紙買いです。
いわゆる「ねっ、せーんぱい?」のポーズ。
真のことだからこちらの庇護欲を掻き立てるようにしっかり計算してるんでしょうよ……



吸血鬼ハンターの男と、生まれつき吸血鬼の美少女の危険な恋物語。
正直すっごく……評価しづらいです。

200ページという昨今のラノベの中では薄めに分類されるボリュームの中で、キャラの魅力がしっかりと、表紙から受けていた期待以上に伝わってきたというのは良いポイント。
真が、誠一郎を精神的に振り回しつつも理論と軸をずらさない立ち回りをする“賢い”子だということ。
誠一郎が、自虐できるくらい客観視しつつもルーチンを大切にし、無意識レベルでハードボイルドであろうとする人だということ。
単純が故に読み易く、裏がいくらでもありそうなのでこの先の展開に期待が持てます。


その一方で、ストーリーはその読み易さが仇になっているように思いました。
誠一郎の周辺キャラの紹介が終わったかなー?というところで既に残り50ページ。
ちょうど先日Twitterで呟いた「左手で察する」というやつです。



ダイジェスト的に真が攫われ、問答して、戦って……を30ページ。
「仮にも真の正体に関わるところだろ!?」って思うほどの淡白さ。
ともすればここも敵さんのキャラ見せって括れちゃうほどです。


この淡白さは、この物語があくまでも「誠一郎と真のラブコメ」であって「謎を抱える美少女吸血鬼を巡る奇譚」ではないことを示していますが……。
最後の2ページで真実をドバドバ流してきたことが衝撃的で読後1分くらいは「良作!」って思ってましたが、振り返ってみると内容の無さが凄いです。
でもその内容の無さがつまらないというわけではなくて、むしろその何もない感じに愛おしさを感じている面もあるんですよねー!
吸血鬼と吸血鬼ハンターがひとつ屋根の下にいるのに、「かびの生えかけたパンが良い」「いいえしっかりしたものを食べてもらわないとっ!」ですからね。


んー、語弊を恐れずに言えば面白くはないです。
でも「キャラに惹かれる」ことを目的とした物語なので何も問題がないんですよ。

……という理由で非常に評価しづらいです。



以下、読書メモをもとに掘り下げ



読書メモ




40p:安心してください、ハッピーエンドです
⇒『もんラブ』っていう前科のせいで、結ばれてハッピーエンド→からの即デッドエンドくらいは覚悟してました。



55p:豹変
⇒この作品が「真と誠一郎のラブコメ」であることを確信した瞬間ですね。
このシーンまでは大人びて理知的で良い意味で年齢不相応な態度と思考速度だった真の、百八十度違う意味で年齢不相応な喜びの感情の爆発。
「かわいい」以外の表現方法が知りたい



72p:人類救済連盟
⇒簡単に言えば「吸血鬼は人間の上位種、崇めよ!」みたいな団体。
いつの時代、どこの場所でも理解できない力を持つ者たちを勝手に奉る集団はいるんですね~、としみじみ思いました。
一種の同化なんでしょうかね、こういうの。




76p:マルボロ
⇒マルボロだからこそ出せるハードボイルド感ありますよね。

「タバコ」だとちょっと悪い感じ
「メビウス」だとやや若者感
「マイセン」だと時代に取り残されつつある感
「わかば」だとおじいちゃん
「マルボロアイコスバランスドレギュラー」だと長い
「あぁん?ボックスしか取り扱ってないってどういうことじゃ、こちとらお客様やぞ要望聞いてソフトも置けやボケ!」←闇

※イメージです




129p:優しい
⇒表面的な行為ではなく、相手の意を汲むかどうかで優しさを判定しているあたりに良さを感じます



148p:んー……泉=真?
⇒音信不通で行方不明の真の母・泉が薬で若返って“娘”として振舞っている説を提唱したかったんですよ。
過去の泉の言動と真の言動があまりにもダブるので。



166p:半分正解
⇒クローン!っていうことで泉=真説はある意味正解、ある意味不正解という微妙な宙ぶらりん状態に。
「吸血鬼」という表面的なキーワードの他に、「心」という潜在的なキーワードがこの作品にはありそうです。
……どうでもいいですがマコトネットワークとか言い出さないですよね?



210p:怒涛の新情報
⇒いろいろ知ってんじゃねぇか真ちゃん!!

世界観が暗いなかで、いかに暗く見せないかというのがこの作品のひとつのポイントな気がします。
暗く見せればその分真に同情が生まれてしまい、この作品の場合はそれが雑音になってしまうんですよね。
なので、こういう何気ないところで先に真実を暴露しちゃうことで、作品の未来に対しての不安をなくそうという意図でしょう。
誠一郎はまだ何も知らないわけですが(笑)



まとめ





徐々に料理のレパートリーを増やしていく真とか、
わざとうっかりお風呂上がりにタオル巻くだけで出てきたりする真とか、
時計のパーツを前に「むむむ……?」ってなってる真とか。

そういう真を、私は読んでみたい




以上!




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