どもー。
デスカイザーです。



引越しと同時に風邪をひき、ようやく治りかけです…。
片付けも一段落したので、今日からブログも再開です!
(実に最後の感想から1ヶ月以上…。申し訳ございませんでしたー!)
感想待ちが20冊近くあるので、1ヶ月近くはあまり間を空けずに更新できると……思います。




それでは、今日のラノベ!

ラノベ作家になりたくて震える。

ラノベ作家になりたくて震える。

著者:
嵯峨伊緒

イラスト:
ダンミル

レーベル:
電撃文庫


【あらすじ】

ラノベ作家志望の高校生・冬野藍介はある日、自分の作品が何者かに盗作され、新人賞を受賞したことを知る。ショックを受ける藍介にクラスメイトの元天才子役・鮎原睡蓮はこう打ち明ける。「実はね、この作者はね、わたし、なの」「…はい?」「お願い。二巻を書くのを手伝って!」「…は?」睡蓮の言葉に混乱し、怒りを爆発させる藍介であったが、結局睡蓮のムチャ振りを渋々引き受けることになり…。そして徐々に距離を縮めるふたり。しかしその先に、本当の衝撃が藍介を待ち受けているのであった…!?



感想:★★★★☆


『彼女は遺伝子組み換え系』
の嵯峨伊緒先生の新作です!
待ってました!!



口癖でキャラを魅力的に見せるという前作の良い所は今作でもしっかり引き継がれていました。
睡蓮ちゃんの「ふゃ」「めえめえ」と、睡蓮ちゃんの友達の氷緒菜の「ん」ですね。
34pで初めて「ふゃ」が出た時の、心が震える感覚は忘れることが無いでしょう…。



これは革命ですよ革命!



「ふゃ」ってたった2文字の文字列なのに今まで見たこと無い並びな気がしますし、それがまた睡蓮ちゃんのふわ~っとした雰囲気にピッタリですし。
実際に声に出してみるとどう発音してるのか分からないというか恐らく3次元でこれ言われたらイラッとしそうなものですが、読んでる間、睡蓮ちゃんが発しているものとなると素直に「ふゃ」という声が聞こえてきます。
「めえめえ」も同じですしというかそういえば!
「ふゃ」は語尾小文字ですが、「めえめえ」だったり「~だよお」だったりは語尾大文字なんですよね。
可愛く見せるのなら一見全て語尾小文字に統一しそうなものですが……「めぇめぇ」「~だよぉ」……あ、うん、違いますね!なんか一気にギャルっぽいというか、元気な子を連想する雰囲気になりましたね!
さすがという他に無いです本当に。





ストーリーは若干ストレスが溜まったかなぁ、というのが正直なところです。
主人公・藍介の原稿を少しだけ書き直して応募したという睡蓮ちゃん。
藍介は後半で気づくまでずっと「少しだけ書き直しただけなら自分の作品」という認識を持ち続けていて、これが睡蓮ちゃんとの決定的な齟齬を生むわけですが。
読む側からしたら結構序盤に気づいてしまうわけですし、そもそもの前提として少しでも書き直しているなら別の作品、あるいは別のバージョンだろ!と。

ただ、藍介くんが恐らく王道好きで、言われたことを真に受けるタイプで、とても自分の気持ちに素直なタイプということをふまえると納得です。
それにこの素直で荒削りな感性が、睡蓮ちゃんの演技で身につけた繊細な表現力と合わさったらとても面白い作品になることは間違いない(実際受賞しているわけですし)ですから、結局はあのストレス感があったからこその良作だったと思います!!
藍介くんのそういう部分は、ライバル作家の晴ちゃんがズバッと指摘してくれているので溜まり続けたというわけでもないですしね?




嵯峨伊緒先生には、また新たなキャラの魅力の見せ方(文字列編)を見せて欲しいです!
あと水着は黒でお願いします。


以上!



ラノベ作家になりたくて震える。 (電撃文庫)
嵯峨 伊緒
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