今日のラノベ!
感想:★★★☆☆
魔術VS錬金術
という対立構造が確立されてしまった未来の日本で、魔術と錬金術の合わせ技たるホムンクルスの人格として転生させられた有斗の、かつての憧れだった「ヒロインを救う主人公」としての物語。
良かった所!
・タイトルのルビ「リアクター」
・利権争い、ダメ、ゼッタイ
・カノンとアリスが格好可愛い
魔術と錬金術を合わせて生まれたホムンクルスが強い、っていうのはタイトルルビにあるリアクター=reactorの本来の意味である「原子炉」と「反応装置」に準拠するイメージでしょうか。
合わさったらエネルギーが発生する、という意味で。
それに加えてリアクター=Re Actorでもあるわけですね。
二度目の人生でヒロインを救う主人公になりきる、という意味で。
利権争い……要するに魔術側と錬金術側の醜い争いのことですね(´Д`)
それぞれに誇りがあることは分かるんだけど、それと相手を見下していいことは繋がらない!
最終的にそれぞれの勢力単体で挑んでも《天使》には歯が立たず、それをなんとかできたのは両勢力の橋渡しとして動く人たち、という形に収まっていたのが良かったです。
まぁ、無理な合わせ技の副作用が《天使》なわけだけども、あれは元を正せば片方の利権を守るための研究の過程で生まれてしまったものなので…。
カノンは2大勢力のどちらからも良い目で見られない境遇のなかでも全くブレずに自分の信念を貫いている強さと、実行を躊躇わない思い切りのよさが魅力的。
アリスは過去の事件やその後の生活によって無表情キャラではあるけれども、有斗とのかかわり合いによって少しずつ表情が出てくるようになってきて「口角をあげる」という表現を見つけるとニヤニヤしてしまうくらいの魅力を身に付けてしまった。小さな笑みによってまさに人類を混沌の最中へと誘う最終兵(ry
腑に落ちてないところ!
・魔術、錬金術、《天使》の設定
それぞれの成立過程が作品内で提示されているんですが……
28pに書かれている13年前の経緯をまとめると以下のようになります。
①天使がある日突然発生、堕天病が振りまかれる
②堕天病により成人の88%が死亡、子供は生存率高め
③天使及び堕天病に対抗するため、人類が魔術と錬金術という2つの超常能力を身に付ける
④その2つの掛け合いで生まれた《救済の剣》という特効薬が開発され、人類絶滅回避
一方で、270pの今巻の黒幕の発言では以下のように。
Ⅰ魔術と錬金術を融合させた大いなる業(アルスマグナ)を研究していた
Ⅱかつての天使の模造品ができた
《天使》に対して生まれた力が魔術と錬金術。
その魔術と錬金術をさらにかけ合わせて生まれたのが《救済の剣》。
でも魔術と錬金術を足すと《天使》になってしまう。
何が腑に落ちないのかやっと分かりました…。
魔術と錬金術を「掛け合わせる」ことと「足す」ことの違いがイマイチ分からないことがひとつ。
天使⇒魔術・錬金術⇒天使と成立過程が円環になってしまうのがもうひとつ、です!
前者の概念的な話はともかくとして、後者は……ねぇ?
物語の根幹である以上、以降の物語で伏線として使われる可能性もあるけど、そこまでこの円環を抱えたまま読み続けるのは……どうだろう…。
呪縛から解き放たれた可愛いだけのアリスを愛でられるならそれでいい気もする(迫真)
以上!
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著者 | イラスト | レーベル |
---|---|---|
【あらすじ】 人より少しだけ勇敢で、誰もが思う程度に物語の主人公に憧れる高校生・千潮有斗は、ある日人を助けてあっけなく死んだ。そして美少女のキスで目覚めた。(なんだ、夢か…)「あれ、また寝ちゃった?ならもう一度―」「って待て待て!」起き上がるとそこは荒れ果てた世界。傍らの少女カノン・フラメルは告げる。有斗こそ、かつて災厄を振りまいた“天使”を打倒し得る肉体に、召喚された人格なのだと。そして有斗は知る。この世界が彼の時代より、はるか未来にあることを―。これは、滅びた世界を生きる少年少女が、輝かしい今を勝ち取るまでの物語。「さあ、世界を救ってみせて。最強の救世主」 |
感想:★★★☆☆
魔術VS錬金術
という対立構造が確立されてしまった未来の日本で、魔術と錬金術の合わせ技たるホムンクルスの人格として転生させられた有斗の、かつての憧れだった「ヒロインを救う主人公」としての物語。
良かった所!
・タイトルのルビ「リアクター」
・利権争い、ダメ、ゼッタイ
・カノンとアリスが格好可愛い
魔術と錬金術を合わせて生まれたホムンクルスが強い、っていうのはタイトルルビにあるリアクター=reactorの本来の意味である「原子炉」と「反応装置」に準拠するイメージでしょうか。
合わさったらエネルギーが発生する、という意味で。
それに加えてリアクター=Re Actorでもあるわけですね。
二度目の人生でヒロインを救う主人公になりきる、という意味で。
利権争い……要するに魔術側と錬金術側の醜い争いのことですね(´Д`)
それぞれに誇りがあることは分かるんだけど、それと相手を見下していいことは繋がらない!
最終的にそれぞれの勢力単体で挑んでも《天使》には歯が立たず、それをなんとかできたのは両勢力の橋渡しとして動く人たち、という形に収まっていたのが良かったです。
まぁ、無理な合わせ技の副作用が《天使》なわけだけども、あれは元を正せば片方の利権を守るための研究の過程で生まれてしまったものなので…。
カノンは2大勢力のどちらからも良い目で見られない境遇のなかでも全くブレずに自分の信念を貫いている強さと、実行を躊躇わない思い切りのよさが魅力的。
アリスは過去の事件やその後の生活によって無表情キャラではあるけれども、有斗とのかかわり合いによって少しずつ表情が出てくるようになってきて「口角をあげる」という表現を見つけるとニヤニヤしてしまうくらいの魅力を身に付けてしまった。小さな笑みによってまさに人類を混沌の最中へと誘う最終兵(ry
腑に落ちてないところ!
・魔術、錬金術、《天使》の設定
それぞれの成立過程が作品内で提示されているんですが……
28pに書かれている13年前の経緯をまとめると以下のようになります。
①天使がある日突然発生、堕天病が振りまかれる
②堕天病により成人の88%が死亡、子供は生存率高め
③天使及び堕天病に対抗するため、人類が魔術と錬金術という2つの超常能力を身に付ける
④その2つの掛け合いで生まれた《救済の剣》という特効薬が開発され、人類絶滅回避
一方で、270pの今巻の黒幕の発言では以下のように。
Ⅰ魔術と錬金術を融合させた大いなる業(アルスマグナ)を研究していた
Ⅱかつての天使の模造品ができた
《天使》に対して生まれた力が魔術と錬金術。
その魔術と錬金術をさらにかけ合わせて生まれたのが《救済の剣》。
でも魔術と錬金術を足すと《天使》になってしまう。
何が腑に落ちないのかやっと分かりました…。
魔術と錬金術を「掛け合わせる」ことと「足す」ことの違いがイマイチ分からないことがひとつ。
天使⇒魔術・錬金術⇒天使と成立過程が円環になってしまうのがもうひとつ、です!
前者の概念的な話はともかくとして、後者は……ねぇ?
物語の根幹である以上、以降の物語で伏線として使われる可能性もあるけど、そこまでこの円環を抱えたまま読み続けるのは……どうだろう…。
呪縛から解き放たれた可愛いだけのアリスを愛でられるならそれでいい気もする(迫真)
以上!
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