どもー。
デスカイザーです。
「山の翁」ってのはそもそも何なんだろう?ということでちょっと調べてみました。
ほぼほぼwikiの情報を自分で納得がいくようにまとめただけなので、あしからず。
そもそも山の翁(山の老人)伝説は、要素的には「暗殺教団伝説」と「秘密の園伝説」の複合したものと考えるとすんなり理解できるかな、と思います。
◎暗殺教団伝説
伝説と銘打ってるけど実在した人物、記録をもとにしたものらしいです。
起源はイスラム教シーア派の分派イスマーイール派の一派ニザール派のシリアにおける活動。
……開始早々「~派」でゲシュタルト崩壊を起こしてめげてますが続けます。
その活動を行ったのは、ニザール派の中での指導者的ダーイーであったラシード・ウッディーン・スィナーンとそのフィダーイー。
……ダーイーってのは、わかりやすくいうなら宣教師的なもの?
たぶんザビエルのような人たちよりも、直接的に過激な手段を取っているんじゃないかな。
で、フィダーイーっていうのはおそらくダーイーの手駒というかシンパというか部下。
意味としては「自己犠牲を厭わぬ者」ということなので、やはり血なまぐさい匂いが…。
勢力広げるために”暗殺”もするスィナーンの存在は、当時エルサレム奪還を目的にキリスト教(主にカトリック)が編成した十字軍にも伝わり恐れられていました。
そしてそれが伝わる過程で偶発的あるいは恣意的に脚色され伝説となっていき、シーア派と対立するスンナ派が用いていた「Hashishi」という蔑称でニザール派を呼ぶようになったそうです。
Hashishiの意味ですか?
「下等な麻薬中毒野郎」だそうです。
そんなHashishiが十字軍の記録の中ではAssassini(なんか頭のHは発音とかの関係上よくなくなるらしい)とか色々書かれていて、これが現在暗殺者を意味する「assassin」の語源(という説も)。
ギリギリまともに使えるレベルの豆知識だよ良かったね!
十字軍が関わるラノベと言うと、百年戦争を描く『ユリシーズ』くらいしか思いつかないですね…。
十字軍からは200~300年近く後になるけど、本編の中では十字軍によりイスラム世界から持ち込まれた「聖杯」とそれを用いてユリスとなるフィリップ善良公女の存在が、物語をより複雑にしているのであながち遠い話でもないかなぁ、と。
上の伝承知っておくと、和紙1枚分くらい物語に厚みが増すんじゃないかな!
◎秘密の園伝説
こっちはもうちょっとシンプルなので安心してください。
「とある老人が山の中に秘密の園をつくりました。
ふもとの村から年若い少年をさらい、秘密の薬(=大麻)で喜ばせ、村に戻す。
もし園に戻りたいなら、命令を遂行せよ」
…というアラビア発(?)の伝承。
ちなみにこの伝承についてはあのマルコ・ポーロも記録を残しているくらい。
でですねー。
十字軍が上の暗殺教団伝説を持ち帰ったことで、この伝説が少しずつ変化していくことになります。
まず「とある老人」をスィナーンと同一視するようになります。
ニザール派の砦は山の中に多かったので。
十字軍もきっとなんとかしてスィナーンの恐怖に理由を付けたかったんでしょうね。
そしてその伝承も形を少しずつ変えていき、いつしか老人がニザール派の教祖ハサン・サッバーフと同一視されることに。
ここでようやくFateでお馴染みのハサンの名が登場!
ニザール派の教祖だったんですね…!
ちなみにニザール派の指導者は歴代8人しかおらず、「ハサン・サッバーハ」を襲名することもなく、ザバーニーヤを使うことも無かったようです。
◎ハサンにまつわる伝承
ニザール派は十字軍だけでなく、セルジューク朝と呼ばれる国にも対抗していました。
~朝を国と表現するのは間違ってる気がしなくもないけど……、まぁ王国に近いからいいのか。
もともと2代君主アルプ・アルスラーンの時代にハサンはアルスラーンに仕えていたんですが、その時の宰相ニザームルムルクがスンナ派で、仲悪かったみたいなんです。
まだニザール派はできていなかった時代だけど、ハサンはイスラーイーム派(=シーア派の派生)だったので。
…どうでもいいけどEDで髪を食べられている系王子のこと思い出す名前ですね。アルスラーン。
あれってセルジューク朝が一部モデルになってるのかな…?
あるときアルスラーンが課した報告書の提出について、ニザームルムルクは1年、ハサンは40日でまとめると答えました。
ハサンは当時から有能だった部下たちを駆使し、本当に40日で見事な報告書を作成。
これで面白くないのはニザームルムルク。
ハサンがアルスラーンへ報告する当日に、報告書を錯簡=順序をめちゃくちゃに。
アルスラーンへ報告することができず、さらにその面前でニザームルムルクから非難を浴びせられたハサンは宮廷から離脱。
ニザール派信仰へ。
そして、ニザール派が要人の暗殺をする段になり、最初の犠牲者として選ばれたのが、ニザームルムルク。
めぐりめぐっての復讐劇。
事実は小説より奇なり、ですね。
あと、ハサンとこのニザームルムルク、それと数学者・天文学者のウマル・ハイヤームの3人が友人であったという伝承もあるらしいです。
UMRは、二項展開とか、円と放物線ののあいだの交点で三次方程式を解く方法を見つけるあるいは一般化した人らしいです。
そんな感じで簡単にですが、山の翁についてでした。
ちょっとした気持ちで調べ始めたけど、そもそもカタカナの名前乱発する文章読むのが苦手なのにこんなことしたら時間かかるに決まってますよね。
なんだかんだ1時間半経過してるんですけど…。
まぁ、でも今までほぼ全く知らなかったハサンの伝承を知ることができたのは良かったです。
ニザームルムルクの伝承で、より好感度が上がりましたし。
なぜあれを知って好感度上がるのかは自分でも謎なんですけど。
シリーズ化するかどうかは未定ですが、仮に次やるとしたら国内のサーヴァントの伝承についてですね…。
FGOやるまでよく知らなかったところで言うと……ほぼ全員だね。
一部を知っていても、すんなりと説明できる人なんていないから…。
その中でも全く知らないレベルだと清姫とか今度出る茨木童子とか。
あと小次郎、弁慶あたりも代表的な逸話以外はあんまり知らないね。
とりあえず、
イスラム関係の本、なんか読むかなぁ…。
以上!
参考文献(清々しいほどwikipedia)
・暗殺教団
・ハサン・サッバーフ
・十字軍
・ニザール派
・セルジューク朝
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デスカイザーです。
「山の翁」ってのはそもそも何なんだろう?ということでちょっと調べてみました。
ほぼほぼwikiの情報を自分で納得がいくようにまとめただけなので、あしからず。
そもそも山の翁(山の老人)伝説は、要素的には「暗殺教団伝説」と「秘密の園伝説」の複合したものと考えるとすんなり理解できるかな、と思います。
◎暗殺教団伝説
伝説と銘打ってるけど実在した人物、記録をもとにしたものらしいです。
起源はイスラム教シーア派の分派イスマーイール派の一派ニザール派のシリアにおける活動。
……開始早々「~派」でゲシュタルト崩壊を起こしてめげてますが続けます。
その活動を行ったのは、ニザール派の中での指導者的ダーイーであったラシード・ウッディーン・スィナーンとそのフィダーイー。
……ダーイーってのは、わかりやすくいうなら宣教師的なもの?
たぶんザビエルのような人たちよりも、直接的に過激な手段を取っているんじゃないかな。
で、フィダーイーっていうのはおそらくダーイーの手駒というかシンパというか部下。
意味としては「自己犠牲を厭わぬ者」ということなので、やはり血なまぐさい匂いが…。
勢力広げるために”暗殺”もするスィナーンの存在は、当時エルサレム奪還を目的にキリスト教(主にカトリック)が編成した十字軍にも伝わり恐れられていました。
そしてそれが伝わる過程で偶発的あるいは恣意的に脚色され伝説となっていき、シーア派と対立するスンナ派が用いていた「Hashishi」という蔑称でニザール派を呼ぶようになったそうです。
Hashishiの意味ですか?
「下等な麻薬中毒野郎」だそうです。
そんなHashishiが十字軍の記録の中ではAssassini(なんか頭のHは発音とかの関係上よくなくなるらしい)とか色々書かれていて、これが現在暗殺者を意味する「assassin」の語源(という説も)。
ギリギリまともに使えるレベルの豆知識だよ良かったね!
十字軍が関わるラノベと言うと、百年戦争を描く『ユリシーズ』くらいしか思いつかないですね…。
十字軍からは200~300年近く後になるけど、本編の中では十字軍によりイスラム世界から持ち込まれた「聖杯」とそれを用いてユリスとなるフィリップ善良公女の存在が、物語をより複雑にしているのであながち遠い話でもないかなぁ、と。
上の伝承知っておくと、和紙1枚分くらい物語に厚みが増すんじゃないかな!
◎秘密の園伝説
こっちはもうちょっとシンプルなので安心してください。
「とある老人が山の中に秘密の園をつくりました。
ふもとの村から年若い少年をさらい、秘密の薬(=大麻)で喜ばせ、村に戻す。
もし園に戻りたいなら、命令を遂行せよ」
…というアラビア発(?)の伝承。
ちなみにこの伝承についてはあのマルコ・ポーロも記録を残しているくらい。
でですねー。
十字軍が上の暗殺教団伝説を持ち帰ったことで、この伝説が少しずつ変化していくことになります。
まず「とある老人」をスィナーンと同一視するようになります。
ニザール派の砦は山の中に多かったので。
十字軍もきっとなんとかしてスィナーンの恐怖に理由を付けたかったんでしょうね。
そしてその伝承も形を少しずつ変えていき、いつしか老人がニザール派の教祖ハサン・サッバーフと同一視されることに。
ここでようやくFateでお馴染みのハサンの名が登場!
ニザール派の教祖だったんですね…!
ちなみにニザール派の指導者は歴代8人しかおらず、「ハサン・サッバーハ」を襲名することもなく、ザバーニーヤを使うことも無かったようです。
◎ハサンにまつわる伝承
ニザール派は十字軍だけでなく、セルジューク朝と呼ばれる国にも対抗していました。
~朝を国と表現するのは間違ってる気がしなくもないけど……、まぁ王国に近いからいいのか。
もともと2代君主アルプ・アルスラーンの時代にハサンはアルスラーンに仕えていたんですが、その時の宰相ニザームルムルクがスンナ派で、仲悪かったみたいなんです。
まだニザール派はできていなかった時代だけど、ハサンはイスラーイーム派(=シーア派の派生)だったので。
…どうでもいいけどEDで髪を食べられている系王子のこと思い出す名前ですね。アルスラーン。
あれってセルジューク朝が一部モデルになってるのかな…?
あるときアルスラーンが課した報告書の提出について、ニザームルムルクは1年、ハサンは40日でまとめると答えました。
ハサンは当時から有能だった部下たちを駆使し、本当に40日で見事な報告書を作成。
これで面白くないのはニザームルムルク。
ハサンがアルスラーンへ報告する当日に、報告書を錯簡=順序をめちゃくちゃに。
アルスラーンへ報告することができず、さらにその面前でニザームルムルクから非難を浴びせられたハサンは宮廷から離脱。
ニザール派信仰へ。
そして、ニザール派が要人の暗殺をする段になり、最初の犠牲者として選ばれたのが、ニザームルムルク。
めぐりめぐっての復讐劇。
事実は小説より奇なり、ですね。
あと、ハサンとこのニザームルムルク、それと数学者・天文学者のウマル・ハイヤームの3人が友人であったという伝承もあるらしいです。
UMRは、二項展開とか、円と放物線ののあいだの交点で三次方程式を解く方法を見つけるあるいは一般化した人らしいです。
そんな感じで簡単にですが、山の翁についてでした。
ちょっとした気持ちで調べ始めたけど、そもそもカタカナの名前乱発する文章読むのが苦手なのにこんなことしたら時間かかるに決まってますよね。
なんだかんだ1時間半経過してるんですけど…。
まぁ、でも今までほぼ全く知らなかったハサンの伝承を知ることができたのは良かったです。
ニザームルムルクの伝承で、より好感度が上がりましたし。
なぜあれを知って好感度上がるのかは自分でも謎なんですけど。
シリーズ化するかどうかは未定ですが、仮に次やるとしたら国内のサーヴァントの伝承についてですね…。
FGOやるまでよく知らなかったところで言うと……ほぼ全員だね。
一部を知っていても、すんなりと説明できる人なんていないから…。
その中でも全く知らないレベルだと清姫とか今度出る茨木童子とか。
あと小次郎、弁慶あたりも代表的な逸話以外はあんまり知らないね。
とりあえず、
イスラム関係の本、なんか読むかなぁ…。
以上!
参考文献(清々しいほどwikipedia)
・暗殺教団
・ハサン・サッバーフ
・十字軍
・ニザール派
・セルジューク朝
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